化粧品事業の投資名目で現金預かった疑い、男ら6人逮捕 1千人から20億円超集めたか

京都府警本部

　化粧品販売事業への投資名目で多額の現金を不正に預かったとして、京都府警生活保安課と下京署は11月9日、出資法違反（預かり金の禁止）の疑いで、化粧品卸売会社「ジャパンエネックス販売」（大阪市生野区）の社長の男（57）＝大阪府枚方市＝ら男女6人を逮捕した。府警は、元本保証した上で高額の配当を受け取れるとうたい、高齢女性ら1460人から約24億円を集めていたとみている。

　他に逮捕されたのは、福岡県新宮町、化粧品販売代理業の女（78）や熊本市中央区、会社役員の男（56）ら。

　6人の逮捕容疑は、共謀し、2021年4月～22年2月、京都市内の74～83歳の女性4人から13回にわたって計1250万円を不正に預かった疑い。

　府警によると、社長らは出資者に「中国のインフルエンサーに紹介されると飛ぶように売れる」など中国で販売事業を展開すると説明。配当金について、登録料100万円の場合、利率17％で年12回の配当があるなどと持ち掛けていたという。

　出資者を集める方法はセミナーのほか、会員が別の会員を勧誘すると多くの配当を得られる「マルチ商法」の手口を取っていたとみられる。預託金は20年12月下旬からの約1年2カ月間で約24億円を集め、配当金としては約18億円を支払っていた。昨年4月、下京署に府内の高齢男性から「配当が来ない」と相談があり、府警が捜査していた。