東近江市長の「フリースクール否定」発言 「子どものために」隣の市の25歳は動いた
京都新聞 / 2023年11月17日 16時0分
JR安土駅(滋賀県近江八幡市安土町)近くの一軒家に子どもたちのにぎやかな声が響く。フリースクール「Since(シンス)」。麻生知宏さん(25)は、運営する同名のNPO法人で代表理事を務めている。フリースクールの存在を否定する東近江市長の発言があってからは、子どもたちを守るために先頭に立って行動し、世間の注目を集めるようになった。
原点は、中学2年の冬から1年ほど経験した不登校にある。学校で「周囲の望む自分を演じる」のが次第にしんどくなり、学校に行けなくなった。周囲との関わりを絶つように押し入れにこもり、悶々(もんもん)とする日々を過ごした。
それでも、文句も言わずに普段通り接してくれた両親を見て「あるがままの自分を肯定してくれている」と思えるようになった。過ぎゆく時間も心を癒やしてくれた。
京都府内の高校を出た後、不登校について深く学ぼうと滋賀大学教育学部に進学した。そこで出会った仲間たちとともに2021年に設立したのが「Since」だ。
現在は滋賀県内の小中学生15人が通う。和やかな雰囲気の下、午前中は子どもたちに勉強を教えて、午後からは料理やサッカー、検定試験の勉強などをして一緒に過ごす。「子どもとは対等な立場で接し、子どもがありのままでいられる居場所づくりを心がけている」と話す。
フリースクールと不登校を巡る小椋正清東近江市長の問題発言を報道で知ったのは、発言のあった10月17日。「子どもたちのために、見て見ぬふりはできない」。翌日には、オンライン上で発言撤回を求める署名サイトを立ち上げるなど活動を始めた。
後に市長は発言を不適切と認めて謝罪した。だが、それで終わりにしたくない。「フリースクールや子どもの居場所について、社会がしっかりと考えるきっかけになってほしい」と訴える。
「Since」にはものごとの起点を表す「~から」との意味がある。「人生は『七転び八起き』。不登校からの一歩をここから踏みだし、人生を楽しく豊かに生きていってほしい」。そんな願いを持ちながら、子どもたちと接している。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
不登校の小4に退学届要求 「就学義務違反」と誤解した区教委が陳謝
毎日新聞 / 2024年7月17日 13時0分
-
すべてのこどもに「多様な学び」の選択肢を!ふるさと納税制度を活用した「クラウドファンディング」を開始
PR TIMES / 2024年7月1日 13時15分
-
「授業中に奇声」底辺校生徒追い詰めた"家庭の闇" 若手教師が2つの低偏差値校の指導で見た光景
東洋経済オンライン / 2024年6月27日 11時40分
-
子どもたちの“得意”を伸ばす学び・体づくりを行う未来の学びの場 オルタナティブスクールのプロジェクトを再始動
@Press / 2024年6月26日 9時30分
-
フリースクールに通う不登校生を含む小・中・高校生がはじめての田植え体験熊本学習支援センター『田植えばしてみらんねin下田南』 実施!
PR TIMES / 2024年6月25日 15時0分
ランキング
-
1急増の外国人観光客に人気の公道カート 事故や苦情が増加 安全対策強化求める声も
産経ニュース / 2024年7月20日 20時30分
-
2足立の花火、打ち上げ直前に中止 雷雨の見込みで 東京・荒川
毎日新聞 / 2024年7月20日 20時31分
-
3大型の台風3号(ケーミー)発生 暴風域伴い沖縄に接近するおそれ 進路に注意
ウェザーニュース / 2024年7月20日 16時0分
-
4米海兵隊、週末の飲酒検査を強化 国内全基地で 性的暴行事件受け
毎日新聞 / 2024年7月20日 16時51分
-
5「警察に関係なかろうが!」自衛官が警察官に暴行で逮捕 直前に飲酒した状態で自転車運転か
RKB毎日放送 / 2024年7月20日 13時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)