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「5歳のバイオリニスト」被災地へ奏でる音色 チャリティーコンサートで聴衆魅了

京都新聞 / 2024年1月29日 18時0分

チャリティーコンサートで演奏する舩越咲希ちゃん(右)と中野さん=京都府向日市森本町・永守コレクションギャラリー

 京都府向日市在住の5歳のバイオリニスト舩越咲希ちゃんが、被災地を支援するチャリティーコンサートを、国内外のオルゴールを所蔵する永守コレクションギャラリー(向日市森本町)で開いた。小さな手で奏でられる正確なメロディーが聴衆を魅了した。

 咲希ちゃんは幼稚園年中児。2歳からバイオリンを始め、関西フィルハーモニー管弦楽団の第1バイオリン奏者、中野緑さん=向日市=に学んでいる。一昨年、国内トップクラスの音楽コンクール「日本クラシック音楽コンクール」のバイオリン幼児の部で、年少児ながら、1位2位なしの3位に輝き、脚光を浴びた。

 コンサートでは中野さんと2人で、ヘンデルのソナタやバッハの協奏曲を披露した。ギャラリーにある1900年ごろの自動ピアノで、当時のピアニストが弾くチャイコフスキーのバレエ組曲「くるみ割り人形」の「行進曲」が再現された後、同じ曲をバイオリンで弾いた。母親のピアノ伴奏でブルッフの協奏曲を幻想的にソロで響かせたり、テンポが速く大人でも難しいビエニャフスキの曲を弾きこなしたりして、聴衆を驚かせた。

 全ての曲を暗譜で弾いた咲希ちゃんは「楽しかった。お客さんがパチパチしてくれた」と笑顔を見せた。中野さんは「5歳でチャリティーコンサートができるのはすごいこと。聴衆の温かさは彼女が音楽を続けるモチベーションになる」と話した。

 コンサートは同ギャラリーが咲希ちゃんに呼びかけ、冬の特別企画として実施した。能登半島地震を受け、会場で集まった募金は、国内の災害で被害を受けた教育機関を支援する日本ユネスコ協会連盟の災害子ども教育支援募金に全額寄付する。

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