誤って強酸性の薬剤を飲ませ、乳児が口の中とあごにやけど 准看護師が直後に正しい薬も
京都新聞 / 2024年4月25日 18時43分
近江八幡市立総合医療センター(滋賀県近江八幡市)は25日、同市の6カ月未満の乳児に、誤って強酸性の薬剤を飲ませて、口の中とあごにやけどを負わせる事故があったと発表した。乳児は10日間入院し退院したが、唇の下に赤みが残っており、経過観察をしている。
センターによると、乳児は聴覚障害の疑いがあり、聴力検査のために3月11日、母親と耳鼻咽喉科を受診。眠らせるため、鎮静剤の「トリクロリールシロップ」を飲ませるべきところ、外来所属の50代の女性准看護師が同科の冷蔵庫にあった「80%トリクロロ酢酸液」を注射器で口から飲ませた。乳児は泣いて吐き出したが、約1ミリリットルを投与したと推測される。
泣き声がしたので他の女性看護師が「大丈夫?」と聞いたが、准看護師は「大丈夫」とのみ答えた。この直後に准看護師は同じフロアの小児科に正しいシロップを取りに行き、予定された5ミリリットル分を投与。その後、乳児らは帰宅したが、機嫌が悪く、哺乳不良が続いたことから当日夜と翌日に2度小児科を受診。翌日から気道狭窄(きょうさく)の疑い、口腔(こうくう)粘膜障害で入院した。
酢酸液は、いぼの治療のために塗って使う強い酸性の薬。診察室のごみ箱に酢酸液が入った注射器が残っており、センターが准看護師に問いただしたところ、誤投与が判明。「同じ薬だと思った」「確認が不十分だった」と話しているが、いつ誤りに気付いたか、など不明瞭な点もあるという。センターは准看護師が酢酸液の存在を知らずに、鎮静剤と取り違えたとみている。
センターの幹部が両親に謝罪。保護者側は滋賀県警に相談し、県警は捜査を進めている。センターは准看護師を自宅待機にし、再発防止の研修を受けさせている。
白山武司院長は「普通起こりえない事故であり、二度と起きないよう信頼回復に努める。患者やご家族にご迷惑、心配をおかけした」と謝罪した。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
古村比呂さんは抗がん剤22回…長期の静脈注射ではCVポートの検討も【Dr.中川 がんサバイバーの知恵】
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月22日 9時26分
-
特別養護老人ホームに81歳男性運転の車が突っ込む 玄関前に停車中、突然発進
京都新聞 / 2024年6月18日 20時23分
-
福井県あわら市が『産婦人科・小児科オンライン』を本導入
PR TIMES / 2024年6月18日 12時15分
-
プレパレーションを広めることで子どもの医療体験におけるリスクを軽減したい!
PR TIMES / 2024年6月15日 10時45分
-
「RSウイルス感染症」たったひとつの対抗策…すべての乳幼児がハイリスク
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年6月11日 9時26分
ランキング
-
1NYで人脈構築の小室圭さん、対照的な生活の眞子さんは「ほとんど外出せず」紀子さまが抱える“複数”の不安
週刊女性PRIME / 2024年7月4日 7時0分
-
2実刑判決で「頭が真っ白に」 法廷に両親の涙 静岡バス置き去り死
毎日新聞 / 2024年7月4日 20時58分
-
3「紅麹」サプリ問題、調査中の死亡事例81人に…先月末から5人増
読売新聞 / 2024年7月4日 20時59分
-
4介護従事者が利用者の『財産搾取』 80代の姉妹は生命保険を解約、自宅を売却...金銭的支配の実態をスクープ「(養子縁組を)させられたんや」
MBSニュース / 2024年7月3日 11時28分
-
5新潟上越市でマンホール点検中の男性死亡 夕方になっても帰社せず捜索、マンホール内で意識不明の状態で発見
新潟日報 / 2024年7月4日 23時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください