トイプードルが教えてくれた音の世界 支えてくれた「いつもいっしょ」の日々、絵本に
京都新聞 / 2024年5月2日 11時10分
聴覚障害者の五十嵐恵子さん(61)=滋賀県守山市梅田町=が、聴導犬ポッキーとの絆を描いた絵本「聴導犬ポッキー いつもいっしょ」を今月発刊する。自身とポッキーの経験やエピソードをもとに、ポッキーへのあふれる思いがつづられている。
絵本は、年老いたポッキーに今まで音を伝えてくれた感謝を伝えようと、五十嵐さんが約3年前から企画。手話通訳士の酒井幸代さん(63)が挿絵を描き、聴覚障害者就労施設「びわこみみの里」の理事中村正さん(81)と手話通訳者の五十嵐芳子さん(60)が制作に協力し、昨年秋に出版が決まった。
トイプードルのポッキーは14歳の雄。2010年に五十嵐恵子さんと出会い、12年3月に一緒に暮らし始めた。ポッキーが高齢になったため、後継として訓練中のパルムが聴導犬の認定試験に合格次第、引退を予定している。
絵本では、世界が音に満ちている様子が音に合わせたフォントで描かれる。自動車や原付のエンジン音、犬の鳴き声、人の声など、聴覚障害者には全ての音が聞こえていないことを想像してもらうためだという。
五十嵐さんが特に力を入れたのは、後ろから自転車が五十嵐さんの隣を通り過ぎるシーン。絵本ではぶつかりそうになって終わるが、実際は自転車のベルの音に気付けない五十嵐さんを自転車がよけようとして、横転してしまった経験をもとにしている。
五十嵐さんは相手の口の動きで言葉を読み取れるが、後ろから来た自転車や原付に「ばかやろう」と怒鳴られたことが何度もあり、ポッキーと出会うまで、特に子どもがいるときは外を歩くのが怖かったという。
ほかにも、ベランダで洗濯物を干しているときにインターホンが鳴れば、ポッキーが窓に張り付いて音を教えてくれるなど、これまでの思い出を振り返りながら描いた。
五十嵐さんは「絵本を読んで聴導犬の働きぶりを知り、人が互いに思いやりながら助け合える社会になってくれるとうれしい」と話す。
サンライズ出版刊。A4変判。税込2200円。36ページ。4月21日発売。
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