価値観違っても助け合う地域の絆 「聞き書き」続ける移住者が気付いた生き方
京都新聞 / 2024年5月2日 16時0分
藤井 愛子さん(53)は滋賀県大津市山中町の移住者グループ「風のかけたる」の代表として、かつての盆踊りや結婚のしきたりなど町の歴史や文化を住民に聞き書きし、3月に冊子にまとめた。
岐阜県関市出身。両親がクリスチャンで信仰中心の生活が当たり前だった。同志社大神学部に進学したものの、自分は親と同じように神の存在を信じているわけではないと気づき、中退。同大学の復学システムを利用して卒業したが、その後は派遣の仕事を転々としつつ、新たな生き方を模索する日々を送った。
京都市内で病院事務の仕事をしていたとき、何歳からでも挑戦できる看護師に興味を持ち、2018年に滋賀県立総合保健専門学校に入学した。看護師資格を得た後、生活圏を京都に置きながら田舎暮らしができる山中町に古民家を見つけ、21年に夫と犬と共に引っ越した。
移住者を中心に交流の輪が広がり、22年10月には移住者6人で「風のかけたる」を結成した。聞き書き活動を思い立ったのは、両親に信仰を持つに至った理由をインタビュー形式で聞いた経験があり、「インタビューなら普段の会話で聞けないことが聞ける」と知ったからだという。
「未来ファンドおうみ助成事業」から助成金を受けることになり、昨年5月から聞き取りを開始した。
活動を進めるうちに、住民には同じ場所で同じ人と生き続ける苦労もあるが、価値観が異なっていても、互いに助け合える絆があると気付いた。同時に、インフラ維持など町の抱える課題を学ぶことができた。
本年度も助成金の受給が決まり、聞き書き活動を継続させる。「去年より協力者も増えている。みんなでアイデアを出しながら、今後も形にしていきたい」と力を込める。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「田舎の地元民」と「移住者」はなぜ対立するのか…互いの不信感を招く“小さなズレ”の正体
文春オンライン / 2024年7月2日 11時0分
-
“地域おこし協力隊”のミスマッチをなくしたい!絶景を眺めながら地元住民と焼き肉パーティーなど…協力隊の候補者6人を招いて現地訪問会 北海道清里町
北海道放送 / 2024年6月26日 19時32分
-
「愛読書」を聞くのは不適切?【面接官のマナー】面接時の注意事項とNG質問例
ananweb / 2024年6月22日 20時40分
-
定年後は故郷に帰りたいです。でも妻が「老後資金は限られているのに移住はお金がかかる!」と大反対。移住にはそんなにお金が必要ですか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年6月17日 23時0分
-
携帯電話で偶然検索ヒットで着任 地域おこし協力隊ナース「たくさんの人と話したい」
京都新聞 / 2024年6月11日 7時0分
ランキング
-
1NYで人脈構築の小室圭さん、対照的な生活の眞子さんは「ほとんど外出せず」紀子さまが抱える“複数”の不安
週刊女性PRIME / 2024年7月4日 7時0分
-
2「紅麹」サプリ問題、調査中の死亡事例81人に…先月末から5人増
読売新聞 / 2024年7月4日 20時59分
-
3実刑判決で「頭が真っ白に」 法廷に両親の涙 静岡バス置き去り死
毎日新聞 / 2024年7月4日 20時58分
-
4介護従事者が利用者の『財産搾取』 80代の姉妹は生命保険を解約、自宅を売却...金銭的支配の実態をスクープ「(養子縁組を)させられたんや」
MBSニュース / 2024年7月3日 11時28分
-
5【園児バス置き去り】元園長らに判決言い渡し…裁判長が涙にじませ付言「子どもの命守る大切さ忘れていた」(静岡)
Daiichi-TV(静岡第一テレビ) / 2024年7月4日 17時18分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)