中学から半世紀フォワード「勝利第一から人生の彩りへ」ホッケー・マスターズ日本代表の微笑
京都新聞 / 2024年6月3日 6時30分
巧みなスティックさばきでボールを操り、相手ゴールめがけて強烈なシュートを放つ―。澤田昌宏さん(62)は、半世紀にわたってホッケーと親しみ、2022年に60歳以上のマスターズワールドカップ(W杯)へ日本代表として出場した。ポジションは中学時代から変わらず、攻撃の要となるフォワードだ。「ディフェンスのマークをどう外すか。駆け引きの中、点を決めた瞬間が一番楽しい」とほほ笑む。
中学、高校、大学と立命館のホッケー部で主将を務めた。「(中高大の垣根を越え)先輩が後輩に教える風土があり、フレンドリーなクラブでした」。競技に打ち込み、1979年のインターハイでベスト4に。冷戦下の政治圧力でボイコットが相次いだ80年のモスクワ五輪では、プレ大会の日本代表に選ばれた。
卒業後は、京都市の分析機器メーカーに勤務。社会人の京都選抜チームに入り、88年に国民体育大会で全国優勝を果たした。会社ではシステムエンジニアとして自動車排ガスの分析装置を設計。仕事にも情熱を注いだ。
33歳で独立し、機械の設計会社「ニコーエンジニアリング」(京都府久御山町市田)を創業。近畿圏を中心に企業や大学と取引し、自動化装置や実験装置を提供している。
一方、ホッケーの現役は同年引退。「経営に必死でした」。設計だけでなく、営業、製造、据え付け、メンテナンスと幅広く携わり、仕事に追われる日々が続いた。
転機は43歳の時に訪れた。国内のマスターズ大会出場を誘われ、再びスティックを握った。15年ほど前に母校のOBらと、マスターズのチームを結成。大会前は毎週、練習に励む。「現役時代は勝利第一だったが、今は仲間と親睦を深めたり、人生の彩りです」
60歳を超えてW杯に出場。「『君が代』を歌った時、鳥肌が立った」。結果はベスト4。「インターハイも4位で、メダルを逃した。次は取りたい」。2026年大会を見据え、ウオーキングで体力維持に励む。
ホッケーとともに歩んできた人生。「家族の支えと、立命館の先輩方が築いた歴史の上に自分がある」。現在は父の介護に集中しているが、今後は子ども向けのホッケー教室などで貢献したいと語る。久御山町市田。
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