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「ふんで墓石がまだらに染まる」京都にある紫式部ゆかりの古寺が「アオサギ問題」に苦慮

京都新聞 / 2024年5月2日 5時5分

伐採された木。下の墓地を覆うように伸びた枝には20以上の巣があったという(京都市上京区・廬山寺)

 京都市にある有名寺院が境内で増え続ける「アオサギ」の巣への対応に苦慮している。巣が作られる木の下には墓地や民間駐車場があり、騒音被害やふん害は年々深刻化。寺側はやむなく撤去に乗り出すが、中には行政への事前申請が必要なややこしいケースもあり、一筋縄ではいかないようだ。

 アオサギは育児が終わると巣から離れるが翌春に戻り、巣の数を次々増やしていく。京都市上京区の廬山寺によると2020年ごろから営巣が始まり、最初数個だった巣は増え続け、伐採前は20以上の空の巣が樹上に残っていたという。

 今年も2月末ごろから飛来するようになり、寺は府と業者に相談。巣に卵やひながいなければ申請不要で撤去できるため、府の担当者は巣には卵がないと思い伐採を止めなかった。だが、業者が作業した4月8日には一部の巣に卵があったという。アオサギをはじめツバメやカラスなど野生の鳥の捕獲や卵の採取をする場合、府への許可申請が必要となるが、業者は「(卵を)取ったり壊したりしなければ問題ない」と認識、府への許可申請を経ないまま、卵のある巣を地面に移し枝を伐採。親鳥は飛び去った。

 鳥獣保護管理法を管轄する府農村振興課は取材に対し、「悪質ではないが卵があったのなら申請が必要だった」とする。一方、「申請を受けた場合、府としては『巣立ちまで受忍できないか』とお願いはするが、捕獲は許可するケース」とした。

 寺は「墓石がふんでまだらに染まる上、子育てシーズンの5~6月には午前5時から午後10時ごろまで鳴き近隣から苦情もあった。人間の勝手で申し訳ないが、放っておけば増え続ける。苦渋の判断だった」としている。

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