京都の秘境・芦生で進む水辺再生「山の家」が奮闘 現流域を襲うシカの食害、川と魚に影響広がる
京都新聞 / 2024年6月5日 15時17分
京都府南丹市美山町芦生を流れる美山川の環境保全について、宿泊やガイドツアーの拠点「芦生山の家」の岡佑平館長(44)が講演した。源流域の森林で深刻なシカの食害が川に及ぼす影響や、河原への植樹など水辺の再生を報告し、「川を豊かにする手作りの活動を広げたい」と語った。
岡さんは大阪府出身で、2007年に同町へ移住。原生的な森が広がる芦生で自然体験などを企画してきた。
講演では、シカの食害で山の下草が失われた上、砂が流出して川底にたまったと説明。魚の種類や量も減ったといい「森の変化は水質、生き物にも影響する」と強調した。
昔と今の写真を投影し、河原の植物がシカの影響で姿を消したと説明。水辺に稚魚や蛍の幼虫のすみかを造ろうと、18年にネコヤナギを植え始めた。食害対策に頭を悩ませながらも育ってきたという。
川の中に石積み列を斜めに設ける「バーブ工」も紹介した。栄養の豊富な落ち葉がたまって虫が集まり、それを食べる魚も増える。岸辺は堆積が進み、中央部は流れが強まる。環境が多様になり、多彩な生物がすみやすくなるという。
簡易な整備だが「各地で行えば全体が良くなる」と指摘。輪を広げるため、自然体験ツアーなどを通じて愛着を持つ人を増やすことが「環境保全に直結する」と訴えた。
講演は「南丹市の環境を守り育てる会」が研修会として市国際交流会館で5月30日に催した。
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