保護司を殺害の男「仕事してるのに評価に納得いかない」SNSには殺人思わせる過激な投稿も
京都新聞 / 2024年6月11日 6時0分
大津市の住宅で5月、保護司のレストラン経営新庄博志さん(60)が殺害された事件で、殺人の疑いで逮捕された無職飯塚紘平容疑者(35)とみられるX(旧ツイッター)のアカウントに、保護観察への不満をうかがわせる投稿があったことが10日、分かった。滋賀県警捜査本部(大津北署)が事件の動機や経緯について調べている。
また、新庄さんが、立ち直り支援を担当していた飯塚容疑者について「仕事が長続きしない」と周囲に相談していたことも、新たに判明した。
飯塚容疑者のものとみられるXの投稿には昨年10~12月、「今日は僕の家に保護司がく~るくる」「保護観察とか~。全然保護しない」「保護って言葉は要注意ワード」といった記載があった。
同8月の投稿では「1人ストライキの顛末(てんまつ)」とし、当時の勤務先への不満や無断欠勤の理由などをつづった便箋の画像を添付。末尾には「飯塚紘平」と署名していた。
他にも、「殺そうかなって妄想してる前から構想はあるんだけど」などと、殺人を思わせる過激な内容も含まれていた。
飯塚容疑者はコンビニ強盗事件を起こし、2019年6月に大津地裁で保護観察付きの執行猶予判決を受けた。翌7月から、新庄さんが保護司として容疑者を支援していた。
また関係者によると、新庄さんは22年、飯塚容疑者の就職先のあっせんを大津市のNPO法人に依頼した際、仕事が続かないと支援員に漏らしていた。法人が市内の建設会社を紹介したが、容疑者は「きちんと仕事しているのに会社の評価に納得いかない」と話し、数カ月で退職したという。
飯塚容疑者は、新庄さんを刃物で複数回突き刺して殺害したとして今月8日に逮捕された。「私はやっていない」と容疑を否認している。新庄さんは事件当日、容疑者と自宅で面接する予定を入れていたという。
捜査本部は10日、飯塚容疑者を送検した。
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