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「外に目を向けた時、世界は広い」京都の元書店員が見つけた新たな仕事

京都新聞 / 2024年7月19日 16時0分

KATARIBAを訪れた高校生と話す能勢さん(京都府舞鶴市引土)

 能勢(のせ)ゆきさん(31)=京都府舞鶴市=は高校の職員だが、教員ではない。担うのは「学校と地域をつなぐ」役割。授業や会議の傍ら、学校から出て生徒と地域の人材との関係づくりに励む。

 兵庫県西宮市出身で大学卒業後、京都市内の独立系書店に就職した。やりがいはあっても忙しい職場に疲弊しつつあった2年目、友人が働いていた京都府京丹後市を訪れた。ゆったりと流れる時間に強くひかれた。

 数カ月後、その友人から電話が来た。「ちょうどいい仕事があるよ」。内容は、京丹後市の「地域おこし協力隊」として峰山高で地域コーディネーターを務め、総合的な探究の時間の運営などを行うこと。教育には以前から関心があり、すぐに応募した。

 2020年3月に着任した当時、学校現場は新型コロナウイルスの対応に追われていた。地域の人と生徒を直接会わせるのも難しく、手応えがつかめずにいたという。

 転機となったのは、同高近くに市未来チャレンジ交流センター「roots(ルーツ)」ができたこと。立ち寄った高校生が地域の大人と対面して話す機会も生まれるようになった。

 次第に探究学習の運営も軌道に乗り始め、地域の人との出会いをきっかけに生徒自らが学びを深めて考え方を変容させていく場面にも立ち会えた。「地域コーディネーターとして自分がいる意味が理解できるようになった」と振り返る。

 今年3月に地域おこし協力隊の任期4年間を終えた。翌4月からは舞鶴市の日星高で地域コーディネーターとして働き、民間団体が西舞鶴駅前に設けた交流拠点「KATARIBA」の運営にも関わる。学校も地域も変わり試行錯誤の日々だが「舞鶴でも高校生たちに『外に目を向けた時、世界は広いんだ』と知ってほしい」と意気込む。

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