絶滅危惧種の「ムラサキ」知って 万葉集にも登場する市の花、高校生が苗植えでPR 滋賀・東近江

東近江市の花ムラサキの苗を植える八日市南高の生徒（市役所前）

　滋賀県東近江市の八日市南高の生徒がこのほど、市役所本館正面玄関の前庭に、市の花ムラサキの苗を植えた。見頃は8月中旬までという。

　万葉集にも詠まれ、紫色の根が染料などに使われてきたムラサキは栽培が難しく、現在は絶滅危惧種に指定されている。

　定植作業は今月8日にあり、同高農業科2年生9人が参加。庭土を耕し、花の土を入れた後、校内で育て、小さな白い花を付け始めた苗5株を丁寧に植え付けた。生徒たちが手がけた鉢植えのムラサキも市内の各公共施設に設置された。

　市の担当者は「一般的に自生しているものを見かけることが難しい希少な花。身近に観賞してもらえれば」と話している。