関係人口増加、ヒントは飛騨にあり 映画「君の名は」からの歩み紹介、京都府京丹波町でシンポ

自治体のファンクラブのあり方などを講演で紹介した飛騨市の都竹市長（京丹波町役場）

　居住の有無に関係なく、特定の地域とつながりを持つ「関係人口」について考えるシンポジウムが20日、京都府京丹波町役場で開かれた。自治体のファンクラブや地域通貨の先進地である岐阜県飛騨市を参考に、国内の人口減が進む中でのまちづくりへ理解を深めた。

　講演した飛騨市の都竹（つづく）淳也市長は、飛騨がモデルとなったアニメ映画「君の名は。」（2016年）のヒットを機に、市のファンクラブを2017年に立ち上げた経緯を解説。「関心を寄せる人を見える化するのが目的だった」と振り返った。

　SNSの活用やユニークな動画配信で会員数を伸ばし、各地での交流イベントや特典も紹介。地域通貨「さるぼぼコイン」のアプリと会員証を結びつけ、参加者の利便性を高めていると説明した。都竹市長は「いかに参加者に楽しんでもらうかを考え、取り組んだ結果、関係人口が自然と増えた」と述べた。

　シンポには府内外の約50人が参加。京丹波町のファンクラブや地域通貨の活動紹介もあった。