滋賀県米原市の127世帯に「緊急安全確保」 伊吹地区で再び土砂災害、けが人なし

米原市役所

　今月に土砂災害が発生していた滋賀県米原市伊吹で25日午後5時20分ごろ、再び土石流が発生し、複数の家屋に土砂が流入した。市は同45分に伊吹地域の127世帯、313人に5段階のうち警戒レベルが最も高い「緊急安全確保」を発令した。逃げ遅れやけが人はなかった。

　集落内の民家敷地や道路は土砂で覆われた。日没後も投光器で周辺を照らしながら消防関係者や市職員らが重機で土砂を撤去し、土のうを据え付ける作業を続けていた。地区内の知人宅に身を寄せた男性（89）は「家にいたが、大きな音がするので外を見ると濁流が流れていた」と話した。

　市が市内の2カ所に避難所を設置し、午後9時現在、7世帯14人が避難している。

　市によると、近くにある同市上板並の雨量計で午後6時までの1時間に35ミリの激しい雨が観測された。

　伊吹地域では1日にも同じ場所で土砂災害が発生して緊急安全確保が出たが、5日に解除された。