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「全英女子オープン優勝を」京都の中学生ゴルファーが描く夢への弾道 抜き出たドライバーと集中力武器に

京都新聞 / 2024年8月15日 9時0分

プロゴルファーを目指し、国内外の大会で活躍する大槻呼幸さん(京都府福知山市)

 「夢はプロになって全英女子オープンで優勝すること」。日焼けした笑顔で力強く宣言する。京都府福知山市の日新中2年の大槻呼幸さん(14)は年齢別の国際大会で優勝経験を誇る女子ゴルファーだ。

 初めてクラブを握ったのは5歳の時。両親が「共に触れたことのない習い事をさせてみよう」と考えた。父親の照幸さん(47)が中古のクラブの柄を短く加工し、オリジナルの愛器となった。打ちっ放しの練習場に親子で通った。

 小学4年から本格的に取り組むようになった。自宅2階は人工芝を敷いたパット練習場だ。平日は週2回、授業が終わると兵庫県小野市の、週末は同県西脇市の教室にそれぞれ通う。ゴルフ場での実践的な練習で、周囲に年上のプロや研修生が多く、刺激になっている。

 自由に自分が設定した課題をクリアしていくというレッスンの方針が性に合い、楽しみながら腕を磨く。

 4年生の春休みに出場した全国大会「スタジオアリスジュニアカップ」小学3、4年女子の部で初優勝。6年時も同大会で栄光をつかんだ。

 国内で着実に成果を上げる中、今年は初めて海外に挑戦。4月にオーストラリア、7月に米国へ渡って国際大会に出場し、いずれも頂点に立った。

 中でも、先月15~17日に米カリフォルニア州で開かれたジュニアゴルフのFCGキャロウェイ世界選手権では技術に加え、土壇場で踏みとどまる精神的な強さも試された。バンカー際のアプローチでは、右打ちができない状況となり、初めて左打ちに挑戦した。

 これまで常に大会最終日に追い上げるスタイルだった。選手権では初日にベストスコア(66)で1位になり、初めて追われるプレッシャーを経験。「2日目から気分が悪くなるほど緊張した」と慣れない状況に苦しんだ。

 3日目の最終ホールで2位の選手に並ばれ、プレーオフに持ち込まれた。「この一打のことだけ考える」と集中力を発揮し、同世代のライバルに競り勝った。

 次の目標は、今月中旬に開かれる日本ジュニアゴルフ選手権での勝利に照準を定める。国内の中高生ゴルファーにとってプロへの登竜門。同年代で頭一つ抜き出たドライバーの飛距離をさらに向上させ、苦手なパターの精度を高めようと練習に励む。

 憧れは、自身が小学生の頃から女子プロで活躍している渋野日向子選手だ。まだ全英オープン優勝前の渋野選手のプレーをじかに観戦している。ワンプレーの結果に一喜一憂せず、18ホール全てを楽しそうに笑顔で回る姿に引きつけられた。「プロになって絶対に渋野さんとラウンドする」。目標に確かな弾道を描く。

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