台風10号、滋賀県は31日～9月2日頃に最接近か 影響長期化、大雨警報が出続ける恐れ

彦根地方気象台

　彦根地方気象台は29日朝、強い台風10号に関する気象情報を発表し、滋賀県には31日～9月2日頃にかけて最接近するとした。台風の動きが遅く、接近前から降水量が多くなるため、土砂災害や浸水害、河川の増水への警戒を呼びかけている。すでに、29日午前に甲賀市と日野町に大雨警報（土砂災害）が発表され、9月2日まで4日間出続ける恐れもあり、気象台は「土砂災害の危険が長期化する恐れがある」としている。

　気象庁によると、台風10号は29日午前8時に鹿児島県薩摩川内市付近に上陸した。午前9時現在、鹿児島県出水市付近にあり、時速およそ15キロの速さで北北東へ進んでいる。中心気圧は960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートルで、中心から半径110キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。

　気象台によると、台風10号は31日～9月2日頃にかけて、滋賀県に最接近するおそれがる。速度が遅いことに加え、滋賀県では接近前から南東風で伊勢湾からの雨雲が流れ込み続けており、9月2日頃まで土砂災害のリスクが長期化する見通し。また、31日から9月1日頃にかけて、暴風となる可能性がある。

　滋賀県で29～30日にかけて予想される1時間降水量は30ミリ。

　30日午前6時までに予想される24時間降水量は、
　　北部　　80ミリ
　　南部　120ミリ

　31日午前6時までに予想される24時間降水量は、
　　北部　120ミリ
　　南部　150ミリ

　9月1日午前6時までに予想される24時間降水量は、
　　滋賀県全域　200ミリ

　その後も、降水量がさらに増えるとみられ、滋賀県各地で記録的な雨量になる恐れがある。また、風も強まる見通し。

　滋賀県で30日に予想される最大風速（最大瞬間風速）
　　琵琶湖　　　　　　15メートル　（30メートル）
　　琵琶湖を除く地域　12メートル　（25メートル）

　31日に予想される最大風速（最大瞬間風速）
　　琵琶湖　　　　　　18メートル　（30メートル）
　　琵琶湖を除く地域　14メートル　（25メートル）