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紫式部供養の本殿で茶を奉納、茶道歴70年以上の女性が務める大役 中秋の名月の下で開く茶会とは

京都新聞 / 2024年9月7日 13時0分

秋月祭での茶会に向け「ほのかな明かりで月を愛で、一期一会の出会いを楽しんでほしい」と話す宮川さん(滋賀県大津市千町)

 紫式部が源氏物語を起筆したと伝わる石山寺(大津市)で、中秋の名月を楽しむ恒例の「秋月祭」。大河ドラマで注目を集めている今年、祭りの期間中に月をめでながら楽しめる茶会を催すほか、紫式部を供養する本堂での法要で茶を奉納する。宮川宗恵(みやがわ・そうけい)(叶恵・かなえ)さん(77)は、重大な役目に気を引き締めつつ、「来年もまた来たいと思ってもらえる楽しいお茶会にしたい」と意気込む。

 京都市出身。結婚後に、石山寺に近い大津市千町に移った。6歳からたしなんでいるという茶道は70年以上のキャリアを誇る。各地で催す茶会を「日頃の稽古の成果を披露する本番」ととらえ、凜(りん)としたたたずまいで茶をたてる。

 大津では、びわこ文化公園(大津市瀬田南大萱町)内にある茶室「夕照庵」の立ち上げにも携わった。同庵では季節ごとに茶会を開くほか、夏休みには子ども向けの教室も開く。誰でも茶会の雰囲気を味わえる場づくりに心を砕いてきた。

 秋月祭での茶会の会場となる石山寺境内の茶室「芭蕉庵」は、松尾芭蕉が紫式部をしのんで俳句を詠んだとされる場所。普段は非公開の歴史の舞台が、来訪者をもてなす場になる。

 打ち合わせを重ね、準備に3カ月をかけたオリジナルのお菓子を用い、茶室から月をじっくりと眺められるよう、席の明かりを最小限に抑えるなどの工夫を凝らす予定だ。芭蕉と同様、茶会でも紫式部をテーマに掲げる。「月が主役のお茶会。薄明かりの中、紫式部にまつわる道具や空間を楽しみ、幽玄の世界を味わってほしい」といざなう。

 秋月祭の茶会は今月17、18日の午後5時半~8時半(受け付けは午後8時まで)。有料。問い合わせは石山観光協会077(537)1105。

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