バス新路線、コロナ禍でどうなる? 京都・京丹波、観光客の流れ創出なるか

京都新聞 / 2020年9月9日 11時47分

10月から新路線「丹波日吉線」を開設する京丹波町営バス。町のキャラクター「味夢くん」がプリントされたバスもある(京丹波町蒲生)

 京都府京丹波町は10月1日から、同町役場からJR日吉駅を結ぶ町営バスの新路線「丹波日吉線」を設ける。町営バスとして同町と南丹市内をつなぐ初の路線で、京都縦貫自動車道の京丹波パーキングエリアにある道の駅「京丹波 味夢の里」の隣接地にホテルが開業するのに合わせ、新たな観光客の流れを創出するのが大きな狙いだ。一方、京都縦貫道が通り、観光客も住民も車を主な交通手段としているこの町で、どのようにバスを選んでもらうかという課題もある。

 ホテルは不動産大手「積水ハウス」(大阪市)などで構成する合同会社が経営する「フェアフィールド・バイ・マリオット・京都京丹波」で、同月初旬に開業する予定。

 同町にぎわい創生課によると、ホテル新設に伴い国内外からの観光客の増加が見込まれるため、車を持たない宿泊客の「足」を確保した上で、同町内を巡ってもらうという。JR日吉駅まで路線を伸ばすことで丹波有数の観光地である同市美山町への観光客が京丹波町へ訪れやすくすることも視野に入れる。

 また、停留所の候補地となっている明治国際医療大については、付属病院前に停車する方針を固めており、同町内から通院する住民の利便向上も目指す。

 新路線の丹波日吉線は町役場を出発点とし、道の駅「京丹波 味夢の里」、道の駅「丹波マーケス」、上野町営住宅前、蒲生、みのりが丘、実勢公民館前などを経由。同市内ではJR胡麻駅と明治国際医療大、JR日吉駅までの片道約16キロを運行する計画。同じ区間を走る同市営バスとの競合を避けるため、日吉駅~胡麻駅間では上り線は乗車のみ、下り線は降車のみとする予定だ。

 だが、課題もある。ホテル新設に伴い、当初は車を使わないインバウンド観光客の利用を見込んでいたが、新型コロナウイルスの影響で海外からの観光客数は大きく減少している。

 逆に、近場で観光を楽しむ「マイクロツーリズム」の需要は高まりつつあるものの、当面、1日往復5便という限られた運行の中で、時間をかけた観光を十分に楽しめるかが懸念される。

 同町にぎわい創生課の小山潤交通対策係長は「美山をはじめ観光資源が豊富な南丹を目指して来る観光客は多い。足を一歩伸ばして京丹波に来てもらえるよう、マイクロツーリズムを進めたい」と話す。JRからの「玄関口」となる日吉駅や胡麻駅で、例えばパンフレットを置くなどして「京丹波」にも目を向けてもらえる取り組みも検討し、同町の魅力を発信した上でバス利用を図る考えだ。


 また、南丹市地域振興課の平井静男課長は「にぎわいを見せる『味夢の里』とのバスの接続は、JRの利用促進にもつながる。相乗効果で丹波地域の観光を盛り上げられたら」と期待を込める。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング