コラム凡語:総裁選の既視感
京都新聞 / 2020年9月9日 16時0分
歴史は繰り返すという。「総裁選レースは人間ドラマでもあるが幕が開く前に芝居は終わりかけとの声も。これでは肩すかしである」―13年前、安倍晋三首相が第1次政権を投げ出した後の自民党総裁選を評した当欄の嘆きだが、そのまま使える▼首相の座をかけた戦いは、当時の福田康夫元官房長官と麻生太郎幹事長の一騎打ち。最右翼は麻生氏だったが、自派を除く全派閥が雪崩を打って「福田支持」に走り、形勢は逆転した▼再び安倍氏の辞意表明を受け、きのう総裁選が告示された。またぞろ派閥力学で菅義偉官房長官が「当確」となりそう。「禅譲」を逃した岸田文雄政調会長や、地方票を当てにする石破茂元幹事長の劣勢は明らかだ▼派閥談合の古い体質が息を吹き返したかのようで、関心は党内人事や組閣に移った感が強い。勝ち馬志向の議員諸氏の処世術には感心する▼さて、菅氏は安倍政権継承を強調するが、独自の「菅カラー」をどう打ち出すのだろうか。いかなる宰相像を描いているのか▼長官会見で不都合な質問には「全く問題ない」「ご指摘は当たらない」が菅氏の決まり文句だ。森友、加計学園や桜を見る会など政権を巡る疑惑を晴らそうとはしなかった。説明責任を軽んじた政権のおごりまで引き継ぐのでは、との懸念を拭えない。
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