年末年始の支援切れ世帯増加に危機感 新型コロナの特例貸付や給付金
京都新聞 / 2020年11月14日 10時0分
滋賀県内で、新型コロナウイルス禍で失業したり収入が急減したりした人向けの国の支援制度のうち、生活福祉資金の特例貸付と住居確保給付金の利用が高止まりしている。コロナの収束が見通せない中、年末年始にかけて支援期間が切れる人が増えるため、窓口になっている各機関は「生活に行き詰まらないように、再就職などに向けて相談を強化したい」と危機感を強めている。
市町の社会福祉協議会を窓口とする生活福祉資金の特例貸付には、緊急小口資金(最大20万円、1回限り)と総合支援資金(最大で月20万円を6カ月間)がある。いずれも無利子で、従来は低所得世帯などが対象だったが、国がコロナ対応の特例として3月から対象を拡大、返済期限も延長した。
このうち緊急小口資金は、9月末までに県内9869世帯に18億5700万円を融資。月ごとの新規利用世帯数は6月の2110世帯を最多に、7月1776世帯、8月1336世帯、9月1422世帯と高水準が続いている。対象が拡大されたため単純比較はできないが、前年度1年間の利用(91世帯、788万円)を大きく上回る。
総合支援資金も7月の1993世帯をピークに、8月と9月も各1600世帯を超えている。貸付額は9月末で計56億3600万円に上る。前年度は1年間で5世帯162万円だった。
貸し付け回数には上限があり、今月から支援が切れる世帯が増え始めている。大津市社協によると、10月で約100世帯、11月約360世帯、12月420世帯の貸付終了を見込み、各世帯に電話をかけて相談に応じている。うち2割ほどが経済状況の改善に至っていないといい、同社協は「再就職が難しい人もおり、必要であれば生活保護など適切な支援につなげていきたい」としている。
家賃補助もニーズが依然として高い。市役所や町社協などを窓口に家賃を最大9カ月補助する住居確保給付金は、4月に対象が拡大され、5月の給付決定が220世帯と最多を記録。その後、新規給付件数は減っているが、継続受給が多く、9月の給付総額は5月の3・6倍(2019万円)に膨らんだ。
独自に給付期間を3カ月延長している甲賀市でも、給付額は横ばいが続いているといい、「再就職は依然として厳しい状況にある。家賃への不安を軽減することで就職活動を後押ししたい」(生活支援課)としている。
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