正月に集まったのが原因?家庭内の感染増加 新型コロナ、滋賀で感染者急増
京都新聞 / 2021年1月8日 9時0分
滋賀県内で、新型コロナウイルスの1日当たりの感染者数が2日連続で過去最多を更新した。年末から8つのクラスター(感染者集団)が相次いで発生したほか、正月に家族が集まる機会が増えたこともあって家庭内感染が増加。7日夜時点の確保済み病床(230床)の使用率は88・3%に達した。
先月23日以降、クラスターは大津市で6カ所、甲賀市と長浜市で各1カ所発生。大津市では琵琶湖大橋病院のほか、10~11月にはなかった介護施設でのクラスターも確認され、重症化リスクの高い高齢者の感染が急増している。
外から家庭に持ち込まれたウイルスが一家に広がる例も多く、6日の新規感染者50人のうち、家庭内感染は3分の1を占めた。
県は目標とする280床への増床を急いでいるが、各病院ともスタッフの勤務調整などに時間がかかり、早期確保の見通しは立っていない。県病院協会の石川浩三会長(大津赤十字病院長)は「冬場はそもそも循環器系などの患者が多く、病床に余裕がない。簡単に病床の変更はできない」と苦しい事情を話す。
重症者を受け入れている彦根市民病院(彦根市)の総務課担当者も「(人工呼吸器などを装着する)重症者は軽症者より多くの医療スタッフが必要。重症者対応を増やせば、コロナ以外の患者対応に支障が出かねない」と対応に苦慮する。
国は看護系大学に対し、免許を持つ大学院生や教員の医療現場への「派遣」協力を依頼したが、滋賀医科大(大津市)は「教員が現場に出たら、誰が学生の教育を担うのか。大学院生も昼間の病院勤務と並行して学ぶ学生が増えている」(総務企画課)と実効性に疑問を投げ掛ける。
県は、感染者のうち高齢者は原則、医療機関で受け入れているが、今後は軽症・無症状なら宿泊療養施設での受け入れや自宅療養を検討せざるを得ないとする。
三日月大造知事は7日の記者会見で「仮に病床の状況によって、患者が医療機関に入院できなくなっても、自宅などでしっかりした看護や治療が受けられる態勢を構築したい」とする一方、「そういったことがないように増床に努める」と強調した。
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