ALS嘱託殺人事件、大久保被告を追送検 共犯医師の診断書、診察せず交付疑い

京都新聞 / 2021年1月15日 14時50分

京都府警本部

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者への嘱託殺人事件で、共犯とされる医師を診察せずに診断書を交付したとして、京都府警捜査1課と中京署は15日、医師法違反の疑いで、医師大久保愉一(よしかず)被告(42)=仙台市=を追送検した。捜査関係者への取材で分かった。

 捜査関係者によると、大久保被告の追送検容疑は2018年10月ごろ、当時勤務医だった宮城県内の病院で、診察をせずに医師山本直樹被告(43)=東京都港区=の健康状態に問題がないという趣旨の診断書1通を作成し、メールで山本被告に交付した疑い。

 捜査関係者の説明では、山本被告は16年に東京都内で男性機能不全のクリニックを開業していたが、別の勤務先だった山形県内の病院に診断書を提出していたという。府警は山本被告から依頼を受けた大久保被告が、診察を省いて無償で作成したとみている。

 医師法20条は、医師が自ら診察しないで治療をしたり、診断書や処方箋を交付することを禁じている。法定刑は50万円以下の罰金。

 大久保、山本被告は共謀して19年11月、京都市中京区のALS患者の女性=当時(51)=から依頼を受けて薬物を注入して殺害したほか、同年9月に海外での安楽死を希望する20代の女性難病患者の診断書を国立大学病院の医師と称して偽名で作成したとして、ともに嘱託殺人と有印公文書偽造の罪で起訴されている。

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