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社説:北朝鮮ミサイル 効果ある対策急がねば

京都新聞 / 2021年3月27日 16時0分

 危険な挑発が、再開されてしまった。

 北朝鮮が一昨日の早朝、弾道ミサイル2発を、日本海に向けて発射した。

 東アジア地域の平和と安全を脅かす行為だ。国連安全保障理事会の決議に違反するのは明らかで、自制を求めたい。

 弾道ミサイルの発射は昨年の3月29日以来、約1年ぶり。米国がバイデン新政権に代わって、初めてである。

 トランプ前大統領は、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記とのトップ会談に臨み、米国に届かない短距離ミサイルの発射を、あまり問題視しなかった。

 新政権の出方は、どうなのか。挑発することで、様子をうかがったようである。

 弾道ミサイルは、北朝鮮東部から約450キロ飛行して、日本海に落下した。日本の排他的経済水域(EEZ)の外だった。

 心配なのは、日米などが、発射に向けた明確な予兆を察知できなかった点である。

 北朝鮮は、偵察衛星や電波の傍受による監視を逃れるために、発射台を備えた車両を、機動的に運用したようだ。

 朝鮮中央通信は、開発を進めていた「新型戦術誘導弾」の発射実験に成功した、と伝えた。

 これは、変則的な軌道を描いて飛行するミサイルなので、既存の防衛システムでは、対応が難しいともされている。

 金正恩氏は、今年1月の党大会で、固体燃料の大陸間弾道ミサイル(ICBM)や多弾頭技術、原子力潜水艦などの核戦力を増強する方針を表明した。

 核の脅威が、さらに高まりそうである。

 今回の発射に、国連は強い懸念を示し、安保理の北朝鮮制裁委員会の非公開会合を開く。

 しかし北朝鮮は、米国と韓国の軍事演習を非難しながら、後ろ盾となる中国と連携し、核開発を続けようとするだろう。

 一刻も早く、歯止めをかけねばならない。

 バイデン米大統領は、北朝鮮と対話するなら、朝鮮半島の非核化を最終目標とする、と強い姿勢を示す。

 バイデン政権の対北朝鮮政策の策定作業は、最終段階を迎えており、近く発表する見通しになっているという。

 挑発をやめさせるため、日米韓3カ国の高官は来週、米ワシントンで協議する。

 国際社会が協力し、効果のある対策を見いだしてもらいたい。

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