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山林にメガソーラー計画、撤回後に再浮上 地元猛反発「災害起きたらどうするのか」 事業者は「賛同得た」

京都新聞 / 2021年7月19日 14時0分

メガソーラー建設予定地付近。近くには過去に南山城水害のあった鳴子川が流れる(京都府木津川市山城町神童子)

 京都府木津川市山城町神童子(じんどうじ)で、山林を伐採し大規模な太陽光発電所(メガソーラー)を設置する計画について、地元の住民たちが、土砂流出など災害への不安や説明不足などを理由に強く反対している。2年前に白紙撤回した計画を再度進める事業者(東京都)に不信感を募らせる。

 地元の畑や田んぼ、民家には、赤色ののぼりが立ち並ぶ。「神童子に巨大太陽光発電計画反対」「予測できない災害 どうして防ぐ」「災害を防ぐのが行政、何してる」の文言。住民有志でつくる「天井川の災害を守る会」が作製した。森林を伐採してメガソーラーを建設した場合、山の保水力が落ち、水害や土砂災害へのリスクが高まるとして、建設中止を求めている。

 神童子から細い道を車で約10分。山城町森林公園へ向かう途中の山間部に、メガソーラーの建設予定地がある。山あいには1953年の南山城水害で甚大な被害を出した鳴子川が流れており、神童子だけでなく下流域の南平尾と北河原も反対の意思を示している。

 2019年、発電所面積約48ヘクタール(東京ドーム10個分)の設置計画があったが、地元の反対を受け、事業者は同年に計画を白紙撤回。だが、昨年秋ごろから、一度断念された計画が同じ場所で再び動き始めたという。

 事業者側は、神童子の住民から賛同を得ようと地域を個別に回り、メガソーラーへの理解を求めた。反対している人へは説明に訪れず一部の住民から賛同を得たと主張する事業者に、神童子の前区長(74)は「知らないうちに話を進めている。本来ならば事前に全体の住民説明会を開くべきだ」と憤る。事業者は今年3月に神童子の組長会で説明会を開いたが、下流域の南平尾と北河原に対しては建設計画を説明していない。

 神童子でのメガソーラー建設には、京都府の林地開発許可を取る必要があり、地元との合意形成が前提となっている。どの地域が「地元」に当たるかは府の判断になるが、木津川市は19年時点で神童子、南平尾、北河原の3地区を地元と見なし、合意形成するよう事業者に伝達しているという。同市の担当者は「市では大規模太陽光発電を設置する際の条例も施行し、全国的に設置基準を見直す動きもある」と話し、地元の理解を得ずに建設を進めるのは難しいとみている。

 静岡県熱海市で大規模な土石流災害が発生し、山間部の斜面に設置された太陽光発電施設の災害リスクの懸念が全国各地で高まっている。南平尾の副区長(74)は「近年、想定を上回る豪雨が相次いでいることもあり、いつどんな災害が起きるか分からない。何かあったとき行政や事業者が責任をとれるのか」とただした。

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