【奄美大島】マングースついに根絶!環境省が根絶宣言
KYTニュース / 2024年9月3日 19時47分
世界自然遺産に登録され、希少な動物や植物が数多く生息する奄美大島。長年の問題となっていたのがマングースによる被害です。国の特別天然記念物「アマミノクロウサギ」を襲い駆除が行われてきましたが、環境省は3日、マングースの根絶を宣言しました。
(環境省自然環境局・植田明浩所長)
「環境省として、ここに奄美大島における特定外来生物フイリマングースの根絶を宣言する」
環境省は3日、奄美大島で駆除が行われてきたフイリマングースについて、有識者で構成される検討会を開き、根絶を宣言しました。
環境省によりますと、1979年にハブ対策として奄美大島に30匹ほどのマングースが持ち込まれました。マングースは、昆虫やヘビ、鳥や哺乳類など様々な動物を捕食します。しかし、昼間に行動するマングースが夜行性のハブを襲うことはなく、「アマミノクロウサギ」などの在来種を襲うようになったことから駆除の対象となりました。ピーク時は1万匹にまで増加。アマミノクロウサギやアマミケナガネズミなどは、マングース導入前と比べ、2割程度まで減少するなど、希少な固有の動物にも大きな影響を与えました。
2000年から本格的な駆除が始まり、2005年にはマングースの根絶を目指す「マングースバスターズ」を結成。さらに、マングースだけに反応するよう訓練された“マングース探索犬”を導入するなど捕獲が進められていました。2018年以降マングースは見つかっていません。これまでの捕獲数は3万2000匹に上り、長期間定着したマングースを根絶した事例としては、世界最大規模です。
(環境省奄美群島国立公園管理事務所・阿部愼太郎企画官)
「人が入れさえしなければその命は失われずに済んだし、3万2000頭、毎日餌として動物を食べてきたものすごい数。莫大な数の命が島で失われた。それはちゃんと皆さんに考えていただかないといけない」
塩田知事は、「マングース対策のような事業を繰り返さずに済むよう、関係機関と連携して効果的な外来種対策に取り組んでいく」とコメントしています。
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