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関税強化の動きに不安の声 輸出先の8割が米国の垂水市漁協は 米大統領にトランプ氏就任

KYTニュース / 2025年1月21日 18時41分

鹿児島読売テレビ

 アメリカの第47代大統領にトランプ氏が就任しました。就任前、すべての国からの輸入品に一律で10%から20%の関税を課すと明言していたトランプ大統領。輸出先の約8割がアメリカだというカンパチを養殖する垂水市の漁協からは不安の声が聞かれました。

 21日午前5時すぎ。夜も明けきらない垂水市漁協ではクレーンを使って魚を引き揚げる作業が行われていました。垂水市のブランド養殖カンパチ「海の桜勘」です。お茶と焼酎かすを混ぜたエサが与えられ臭みがほとんどないのが特徴です。

 日本時間の21日未明、アメリカの第47代大統領にトランプ氏が就任しました。就任演説では「貿易制度の見直しに着手する」と述べ、その後、来月1日からメキシコやカナダに対し25%の関税を課す考えを示しました。就任前にはすべての国からの輸入品に一律で10%から20%の関税を課すと明言しています。

 カンパチの需要は海外でも高く、「海の桜勘」の輸出先の8割はアメリカです。

(垂水市漁協・秋峯太参事)

「2016年にFDAの認証を取ってからアメリカが圧倒的に多い。去年の実績で言ったら自社販売の8割くらいはアメリカ」

 

 垂水市漁協の関係者からは先を見通せないことへの不安の声が聞かれました。

(垂水市漁協・秋峯太参事)

「ほかの取引先のブリを扱う商社に聞いたらどうなるかわからないので冷凍ものに関してはトランプ大統領になる前にアメリカに出してくれないか、アメリカで在庫として持っておきたいという話も聞いている。(海の桜勘は)なかなか対応できないのでこれからどうなるか心配」

 海の桜勘は生のままで空輸するので対応できないのが実情だと言います。

 日本と比べ大ぶりの魚が好まれるアメリカ。規格外の大きなカンパチも通常の値段で取り引きされる魅力があります。

(垂水市漁協・秋峯太参事)

「まだまだ(輸出を)増やしていきたいが日本のカンパチの養殖の中で(垂水市漁協が)単一漁協としては多いので輸出量を増やすことによって国内も値段が上がっていくのではないかと思う」

 漁協では関税をめぐるトランプ大統領の動向を注視していくということです。

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