鹿児島市の下水道管約1割が50年超え テレビモニターなどで腐食状況点検 埼玉県道路陥没事故は下水道管破損が原因か
KYTニュース / 2025年1月30日 19時38分
28日、埼玉県の道路が陥没しトラックが転落した事故は発生から50時間以上経ちましたがトラックの運転手の救助が難航しています。陥没は、下水道管が腐食し破損したことが原因とみられています。下水道管の耐用年数は約50年とされていますが、鹿児島市では全体の約1割が耐用年数の50年を超えていることが分かりました。
28日、埼玉県八潮市の県道で深さ10メートルほど陥没し2トントラック1台が転落して今も男性の運転手の救助活動が続けられています。県道の約10メートル下に設置された下水道管が腐食して破損し、破損した部分に土砂が流れ込むことで、地中に空洞ができた可能性があると見られています。
国土交通省によりますと2022年度に全国で道路の陥没が発生したのは1万548件。そのうち下水道管などを起因としたものは、約2600件に上っています。
鹿児島市水道局は30日、市民に水道局の取り組みを知ってもらう水道モニター会議を開きました。参加した市民からは埼玉県の陥没事故に心配の声が上がりました。
(市民)
「ああいったことが鹿児島でまだ起きていないが、今後そういったことがあるじゃないかと思う。基本的には大きな道路の下にああいう下水管はあるのか」
(担当課)
「雨水については幹線道路の下に横断、縦断しているのは相当数ある。令和2年度から点検調査はしておりそれに基づいて改築など進めている」
約50年とされる下水道管の耐用年数。鹿児島市の現状は。
(鹿児島市水道局下水道管路課・田原吉範課長)
「鹿児島市の場合は50年を経過した管が約11%になる」
鹿児島市の下水道管は全長約2212キロ。その約1割が50年を超えているということです。鹿児島市は管の規模に応じて点検頻度を設定して目視やテレビモニターを使って鉄筋の腐食状況などを点検。必要に応じて新しい下水道管に取り換えるなどの作業を行っているということです。
(鹿児島市水道局下水道管路課・田原吉範課長)
「こういった施設の陥没は絶対に起こしてはならないと認識していて点検や調査、計画策定、計画に基づいた改築など着実にやっていくのが必要だと思っているので今後とも取り組みたい」
枕崎市の下水道管は、1984年に供用を開始。47年経っています。全長106.5キロのうち、5.9キロが老朽の心配があるコンクリート製の配管です。
(枕崎市役所水道課・上園秀人課長)
「全国的に老朽化した下水道については問題になっているが本市においてはおおむね5年に1回の清掃点検を実施していて、汚水の濃度の高いところについては毎年点検清掃を実施している」
老朽化が見つかったところはコーティングするなど補修を行っているということです。
国は事故を受けて29日、全国の下水道管理者に対し、複数の市町村にまたがる大型の下水道管を対象に緊急点検を要請しました。県によりますと県内には該当する下水道管はないということです。
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