冬が来る前に始めて!薬膳的「冷えにくい体になる10の方法」
つやプラ / 2019年11月21日 12時0分
冬は、「冷え」に悩まされる方も多いと思います。これから寒さがどんどんきびしくなっていきますので、本格的に冷え込む前に冷え対策はしておきたいものです。
薬膳のプロである筆者が、今からできる10の冷え対策をご紹介します。
■冷えるとなぜいけないの?
「冷えは万病のもと」と薬膳の世界では昔からいわれています。身体が冷えることによって肩こりや頭痛、胃腸機能の低下、生理痛などの身体の不調のほかに、くすみやシミ、そばかすなどの肌の不調も招くことがあります。
また、冷えることで「気(き)」という生命エネルギーの巡りが悪くなってしまうため、イライラしたりと気持ちが不安定になりやすいです。心と身体が元気であるために、身体を温めることは欠かせません。
■今からできる10の冷え対策
(1)飲み物をホットに切り替える
夏はアイスコーヒーや水、ジュースにビールなど、冷たいものを口にする機会が多かったのではないでしょうか。ですが、寒さが気になり始めるこの時期から、アイスコーヒーはホットに、ビールは焼酎のお湯割りやホットワインなど切り替え、温かい飲み物を口にするように心がけましょう。
また、外食時に提供される水も、お店の方にお願いをすると白湯や氷抜きにしてもらえる場合もあります。冷たい水が苦手な方は、店員の方に声をかけてみると良いでしょう。
(2)緑茶から、ほうじ茶に
お茶にも身体を温める作用と冷やす作用があるのはご存知でしたか?
夏によく出てくる緑茶は身体の熱を冷ます作用があるので、暑い夏にはぴったりです。ですが、これからの季節に緑茶ばかり飲んでしまうと身体を冷やしてしまうので、身体を温めてくれる「ほうじ茶」を選ぶと良いでしょう。
そのほかには、ジャスミン茶や紅茶もおすすめです。
(3)生野菜サラダから、ホットサラダやスープに
薬膳の世界では、調理法でも温めるものと冷やすものとにわけられます。加熱されていない生野菜のサラダは特に身体を冷やすカテゴリーに分類されますので、これからの季節に野菜を食べる際は、ホットサラダやスープといったように加熱をしていただくことをおすすめします。
お刺身やフルーツも同じように身体を冷やしてしまいますので、冬場は少し控えめにしましょう。
(4)夏野菜から、温め野菜に切り替える
トマトやきゅうりなどの夏野菜は身体を冷やす作用にすぐれているため、夏場やお酒の席では食べたい食材です。ですが、冷え対策をするならば「生姜」「にんにく」「ねぎ」「たまねぎ」「かぼちゃ」「ニラ」などの身体を温める性質の食材を使ったメニューを増やしていきましょう。
とはいえ、身体を温める食材ばかりですとバランスが悪いので、「キャベツ」「にんじん」「じゃがいも」などの温めも冷やしもしないお野菜も一緒にお召し上がりください。
(5)運動で熱をつくりだす身体に
「運動が苦手」と感じる方もいるかもしれませんが、身体を温めるには運動は必須です。「運動をすると、熱をとり込みやすい身体になる」と薬膳の世界ではいわれていますので、身体を動かすことを意識してみてください。
とはいえ、わざわざジムに通ったりランニングをしたりする必要はありません。筆者も「一駅分歩く」「天気がいい休日には、カフェに行くがてら歩く」などをして身体を動かしていますよ。
(6)お風呂に浸かる習慣を増やす
食事で身体の内側から温めたならば、外側からも身体を温めましょう。夏場は暑くて入浴をさけていた方も、これからの季節は入浴する機会を増やしてください。
忙しい日が多く、毎日の入浴はむずかしいかもしれませんが、“毎週金曜日は入浴タイム”というように自分と約束をすると良いでしょう。身体を温める生姜やよもぎなどを使った入浴剤を入れてバスタイムを楽しんでみてください。
(7)白砂糖から、黒砂糖に
調味料にも、温めるものと冷やすものというのがあります。よく目にする白砂糖は身体を冷やす性質があるため、冷えを改善したいと思っているのなら身体を温める「黒砂糖」に切り替えましょう。
黒砂糖を買う時は塊になっているものではなく、砕いてあるタイプが使いやすいのでおすすめです。
(8)パンやパスタから、お米を食べる回数を増やす
朝は手軽にパン、お昼はパスタという方が多いかもしれません。しかし、パンやパスタの原料になっている小麦粉は身体を冷やす性質があります。ですので、毎日の主食に「お米」を食べることをおすすめします。
お米には身体を温める働きをする「気」をおぎなう作用がありますので、寒い季節こそお米のメニューを増やしていきましょう。
(9)スケジュールに余白を持つ
スケジュールを詰め込み過ぎて休む時間がなくなると、生命エネルギーである「気」をおぎなえなくなってしまいます。気の働きはさまざまですが、働きの1つに「身体を温める」というものがあります。
ですので、寝不足や働きすぎている人は、気の量が少なく冷えやすい傾向にあります。これからの季節は、毎週末予定を詰め込むのではなく少しゆったりめのスケジュールを組むようにしてみてください。
(10)睡眠時間をたっぷりと
「睡眠不足が冷えにつながるの?」とおどろく方も多いかもしれませんが、寝ている時間は「気」をおぎなう1番重要な時です。寒さがきびしくなればなるほど、睡眠時間をしっかりとることが大切です。
仕事上早く眠ることがむずかしいという方もいると思いますが、「いつもより早く寝よう」と心がけてみてください。筆者自身も、23時前には眠ることを意識してスケジュールを考えています。
冷え対策というと面倒くさいと感じてしまうことがあるかもしれませんが、意外と簡単にできることはあるものです。全部はできなくても、きっと1つはできることがあるはずです。「これならつづけられる!」というものを毎日の生活にとり入れてみてくださいね。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ
自ら抱えていた不調を、薬膳に出合い克服したことをきっかけに、同じ悩みを抱く女性の助けになりたいと思い、スクール歴代トップ5に入る成績で資格を取得。体質カウンセリング、レッスン、イベント開催の他、薬膳コラムも執筆中。簡単にできる薬膳の知恵をお届けしています。)
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