睡眠の専門家に聞く!睡眠にまつわる疑問&快眠できるヒント
つやプラ / 2020年12月15日 21時30分
積水化学工業株式会社 住宅カンパニーの調査研究機関である株式会社住環境研究所が2019年に実施した「睡眠状況に関する実態調査」によると、睡眠に対する不満を抱えている40代は、全体の4割を超える結果となりました。同調査結果によると、睡眠不満を抱えている人の多くが「日中の眠気」「睡眠時間が足りない」「起きた時にスッキリしない」と感じていることも明らかになっています。
アンチエイジングアドバイザーの筆者が、調査結果をふまえて睡眠にまつわる疑問について、「睡眠」「疲労回復」の専門家である福田英宏さんにお話を伺いました。
■睡眠にまつわるQ&A
Q1.なかなか寝つけない時に良い対処法はありますか?
なかなか寝つけない時は無理に寝ようとせず、一度ベッドから出て気持ちをリセットさせましょう。リビングで雑誌を読んだり音楽を聴いたりしてリラックスし、眠気がくるまで待ちましょう。その際に、テレビを観たりスマホを使用することはNGです。逆に覚醒してしまう場合があるからです。
また、ベッドは眠る場所と脳に認識させることが大事です。普段からベッドでテレビを観たりスマホを使用したりしていると、ベッドは眠る場所ではなくくつろぐ場所であると脳が認識してしまい眠れない場所になってしまう場合があります。
読書も先が気になったり感情の興奮が伴うものだと、テレビやスマホと同様になってしまうため注意しましょう。15〜20分ベッドに入っても眠れなかったら、一度ベッドから出るなど目安を決めておくと良いです。
Q2.睡眠にまつわる悩みに、食品やサプリなどでアプローチすることはできますか?
アプローチすることは可能です。ただし、健康食品やサプリが「その人に合っているか」「吸収できているか」が大事です。実際のところ、全く吸収できていない場合もあるようです。
そういう方には、「分子整合栄養」をすすめています。これは、血液検査や尿検査のデータを元に自分に合った栄養状態や生活習慣病などを把握することで、アプローチすることが可能というものです。導入しているクリニックなどで検査することができます。
Q3.ベストな睡眠時間は何時間くらいですか?
ベストな睡眠時間は、年代や個人差があります。年齢を重ねるにつれ、睡眠時間は短くなっていきます。
厚生労働省の発表では25歳は約7時間、45歳では約6時間半、65歳では約6時間とされています。とはいえ、睡眠は時間より質の方が大事です。
Q4.寝ても疲れがとれない時の原因と対処法とは?
交感神経優位(活動する神経)で寝ていることが主な原因と考えられます。対処法は、副交感神経(休息する神経)を優位にすることが大事です。
そのためには、生活全般を見直す必要があります。習慣としていただきたい例は、下記の通りです。
・寝る90分前に40°Cのお湯で10〜15分程度、うっすらと汗が出る程度入浴する。
・就寝1時間前には部屋の明かりを少し落とし、眠くなってから布団に入る。
・就寝1時間前には交感神経が優位にならないように、スマホやパソコンなどを使用しない。
・眠る前に脳を興奮させて睡眠ホルモンのメラトニンが減少しないよう、500ルクス以上の光、特に青白い光を浴びない(500ルクスの目安ですが、オフィスでいうと食堂や応接室といった場所の照明に相当します。会議室や事務室などは700ルクス程度がひとつの目安です)。
・室内の温度を夏で26度〜28度、冬で16度〜19度にし、湿度は60%前後に設定する。
今回は睡眠にまつわる疑問について、「睡眠」「疲労回復」の専門家である福田英宏さんにお話を伺いました。ぜひ参考にしていただき、快適な睡眠のためのアプローチを行いましょう。
【福田英宏(ふくだ・ひでひろ)さん プロフィール】
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科(修士):研究テーマ『疲労回復ウェアに関する研究』/睡眠改善インストラクター/温泉入浴指導員/分子整合スポーツ栄養アドバイザー/Wasedaウエルネスネットワーク講師/日本スポーツ産業学会 正会員
株式会社RecoveryAdviser(リカバリーアドバイザー) 代表取締役。プロアスリートをはじめとするスポーツ選手に「リカバリー理論」を指導するほか、休養や健康関連を展開する企業のコンサルティングを手掛ける「疲労回復の専門家」として活動中。これまで指導したスポーツ選手は、プロ野球球団やプロサッカーチームをはじめ、ラグビーやバスケット、バレー、卓球、テニス、ゴルフ、トライアスロンなど多岐にわたる。リカバリーウェアをはじめ、各種サプリ・グッズ等の最適な使用方法をアドバイスしてきた。自身も小学生5年から大学まで本格的に水泳競技に打ち込み、大学卒業後にはトライアスロン日本選手権に出場。また日本山岳耐久レースにも出場している。
(アンチエイジングアドバイザー 遠藤 幸子)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「夏はTシャツで寝る」はやめたほうがいい…睡眠のプロが「寝具は夏用と冬用を分けるな」というワケ
プレジデントオンライン / 2024年11月27日 17時15分
-
大阪体育大学 石川昌紀教授が(株)コラントッテのN極S極交互配列磁気ウェアの効果検証を実施
共同通信PRワイヤー / 2024年11月27日 10時0分
-
50代になったら覚えておきたい「自律神経」を整えるセルフケア習慣【医師監修】
ハルメク365 / 2024年11月7日 22時50分
-
50万円のダブルベッドより8000円のシングル2台がいい…睡眠の質を高める「正しいベッドの選び方」
プレジデントオンライン / 2024年10月31日 18時15分
-
寝室の照明が「白っぽい」人は要注意…日本人から「良い睡眠」を奪っている"7つの元凶"
プレジデントオンライン / 2024年10月29日 18時15分
ランキング
-
1ユニクロ感謝祭「最強アウターが大幅値下げ」「ヒートテックも割安」絶対に買い逃してはいけない5アイテム
日刊SPA! / 2024年11月27日 8時54分
-
2LINEでもXでもInstagramでもない…東大生が「受験生は絶対入れるな」という"バカになるアプリ"の名前
プレジデントオンライン / 2024年11月25日 16時15分
-
3知っておくと便利「つらい咳」を止めるツボと食材 漢方に詳しい薬剤師が紹介する咳止め漢方3種
東洋経済オンライン / 2024年11月27日 12時30分
-
4とんでもない通帳残高に妻、絶句。家族のために生きてきた65歳元会社員が老後破産まっしぐら…遅くに授かった「ひとり娘」溺愛の果て
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月21日 8時45分
-
5斎藤元彦知事“火に油”の言い逃れ…知事選でのPR会社「400人分の仕事はボランティア」の怪しさ不自然さ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月27日 10時46分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください