季節の変わり目では遅い！？肌の調子を崩さないスキンケア

毎年、冬から春への季節の変わり目に肌の調子が崩れる敏感肌の人は、調子が崩れる前からゆらぎにくい肌に整えておきましょう。長引くマスク生活で、肌は通常よりゆらぎやすい状態。健やかな肌を維持するには、温かくなる「前から」的を絞ったスキンケアをすることが肝心です。

美容エディター＆ライターの筆者が、肌の調子を整えるスキンケアアイテムを7つご紹介します。

■年齢と肌環境により肌はゆらぎやすい状態

2月末から3月に入り温かくなってくるころは、肌に不調が出る人も多いと思います。ですが、季節の変わり目に肌の調子が崩れると自覚のある人は、そうなる前の1～2月頃から肌のバリア機能を整えてガクンと調子が落ちないよう心がけておくことがポイントです。

そもそもアラフォー女性は更年期に向かっているので女性ホルモンの分泌量に変化が出ていることも多く、それまでにはない身体や肌の不調が出やすい状態。さらに現在は毎日長時間のマスク着用によって、普段は肌荒れと無縁の人でも口の周りにプツプツができたり頬に赤みが出たりと、マスクによる肌荒れの悩みも増えています。

もともと敏感肌の自覚がある人はもちろんですが、あまり肌荒れしたことがないという人でもバリア機能が崩れないよう注意した方が良い状況です。

■肌のバリア機能を壊さないケアを

具体的にどういったことに注意すれば良いのかというと、重要なのは「取り去るケア」をし過ぎないことです。古い角質を除去するケアを毎日する必要はないですし、頻繁にそういったケアを行っていると肌表面にあるまだ除去しなくて良い細胞までオフされてしまい、肌表面には未熟な細胞ばかりが残ってしまうという場合もあります。

また、コットンで拭き取る使い方の場合、拭き取る作業自体が肌に刺激になる可能性も高いので、使うとしても週に1回程度にすることがおすすめです。

バリア機能が正常に働いている肌は、多少のマスクの摩擦刺激や大気中の汚染物質などではゆらぎにくいです。筆者も愛用している、ゆらぎにくい肌作りのためのスキンケアをご紹介します。

■クレンジングは、クリームかミルクタイプを

保湿力の高い成分が配合されている美容液やクリームを塗ることも大切ですが、その前にクレンジングや洗顔でうるおいを奪いすぎないことも重要です。

アラフォー女性は肌の水分量や皮脂分泌量が減少してきているので、季節の変わり目の前後にはミルクタイプやクリームタイプのクレンジングを使うと良いでしょう。

ベルベット クレンジング ミルク／クラランス

自社農園で栽培されたオーガニックハーブのエキスを配合した、ミルクタイプのクレンジングです。美肌のカギを握る「肌フローラ（菌叢）」に着目し、敏感な状態の肌にもやさしくうるおいバランスをキープしながら、メイクとホコリなどの汚れをきちんと落としてくれます。

使用感

ミルクだけれど適度なコクがあります。なめらかでやわらかいテクスチャーで伸ばしやすいので、メイクとしっかりからみます。

洗い上がりの肌はしっとりとして吸い付き、突っ張り感がまったくないので乾燥が気になる人には特におすすめ。ほのかな植物成分の香りにも癒され、クレンジングが至福の時間になります。
（2/12発売　200ml　税抜価格3,900円　クラランス）

エクスバリア トリートメント クレンジング クリーム／フィルナチュラント

敏感肌を「バリア機能不全を起こしている状態」と定義し、そのバリア機能を正常に強化していくことを目指すシリーズのクレンジングクリームです。

疑似バリア膜を形成する「サクラン™」や「抱水性エモリエントオイル」などの独自の保湿成分が配合されているので肌に必要なうるおいを取り過ぎず、厳選したオイルがメイクや毛穴の奥に素早くなじむので強くこすらなくても汚れをオフしてくれます。

無香料、無着色で、パラベンや鉱物油、エチルアルコールフリーなので、クレンジングで肌トラブルを起こしたことがある人や、肌がゆらぎやすい人におすすめです。

使用感

クリームだけど肌にサッとなじむので広い範囲に伸ばしやすいです。しっかりめのベースメイクも素早く浮き上がって落とせるので、濃いめのメイクをすることが多い人にもおすすめです。

洗い流したあとの肌は、しっとりすべすべの感触に。肌状態が不安定な時も、安心して毎日使えると思います。
（130g　税抜価格2,800円　ドクターフィル コスメティクス）

■導入美容液を1点プラス

どんなスキンケアアイテムを使っても肌が乾くと感じる人は、化粧水の前に導入美容液をプラスしてみてください。毎日使用することで、水分を維持する力のある肌に整えてくれます。

DEW　キャビアドットブースター／カネボウ化粧品

DEWからの新しい提案「Skincare Holic」の第1弾として登場した、導入美容液です。

写真に見えている粒は、ヒアルロン酸Naなどの美容成分をキャビア状のカプセルに閉じ込めた「ヒアロキャビア」で、ポンプを押すと弾けて美容液とともに肌にくまなく広がります。角層の深くまでうるおいを与え、水分の逃げにくい肌に導いていきます。

使用感

水気の多い、ゆるいジェル状の液です。ベタつかずサッと顔全体に伸ばしやすいので、お風呂上りにとても使いやすいです。ヒアロキャビアの粒もすぐに溶けてなじみます。

後に使う化粧水がなじみやすく肌がもちもちする感覚があり、毎日使っていると乾きにくい肌になっている実感があります。つっぱるような乾燥を感じる人におすすめです。
（40ml　税抜価格4,000円（編集部調べ）　カネボウ化粧品）

ローズ ソフトナー／ファミュ

ダマスクローズの「フローラルウォーター」と「ヒアルロン酸Na」が配合された導入美容液です。肌のキメを整えてふんわりとやわらかい状態に導き、その後に使うスキンケアがなじみやすくなります。

また、最近話題の”シカケア”と呼ばれるスキンケア成分「ツボクサエキス」をはじめとする、肌荒れを防いで調子を整える独自の植物エキスが配合されているので、不安定な状態の肌を鎮めて整えていきます。

使用感

わずかにとろみのある液状で、広い範囲にすぐなじんでくれます。筆者はお風呂上りに顔だけ先に拭き、すぐにこちらのアイテムを塗ってから身体や髪を拭くようにしていました。

使用している間は肌が大きく調子を崩すことがなく、ひどいマスク荒れなども起こしませんでした。フレンチダマスクローズのフローラルウォーターがベースに入っているので、華やかで明るいローズの香りに気分もかなりほぐれます。
（50ml　税抜価格3,600円　アリエルトレーディング）

■とにかく乾かさず、水分を維持できる肌を育てる

化粧水は、「NMF」や「セラミド」といった肌の水分量を増やすような成分が配合されているものや、バリア機能を高めていく機能のあるアイテムがおすすめです。

レドナ リッチモイストローション／ナチュラルサイエンス

水の代わりに独自の開発成分「米発酵モイスチャー液®」が配合されたローションです。米発酵モイスチャー液®が角質層にしっかり浸透し、肌の水分量をアップさせてバリア機能の向上に導いてくれます。

「レドナ」は、エイジングに悩むゆらぎがちな大人肌のためのシリーズなので、肌の調子を整えるだけではなくくすみやハリ不足などの気になる悩みにも対応してくれます。

そのため、透明感を高める「ハトムギ発酵エキス」や、角層の乱れを整えて水分保持機能や透明感をアップさせる3種の「バラエキス」など、さまざまなエイジングケア成分が配合されているのも嬉しい点ですね。

使用感

とろんとしたローションで、多少ゴワついていたり調子が落ちている肌にもやさしくなじんでくれます。

筆者が少し肌の調子が悪いと感じた時に使ってみたところ、刺激なく肌を鎮静させてくれるような実感があり、かなり助けられました。乾燥とも無縁でいられると思います。
（155ml　税抜価格3,600円　ナチュラルサイエンス）

スキンローションⅠ／ドクターベルツ

敏感肌という言葉がないころから、ゆらぎやすい肌に刺激を与えず肌を整えるスキンケアアイテムを作り続けているブランドです。こちらは新しくなった化粧水です。

大きな特徴は、”美肌菌”と呼ばれる「表皮ブドウ球菌」のエサとなり美肌菌を育てる「α―グルカンオリゴサッカリド」が配合されている点。”美肌菌”は保湿成分である「グリセリン」を作り肌の水分をキープするために働いているので、その”美肌菌”を育てることがバリア機能の強化につながります。

また、コラーゲンを分解する酵素を抑制する「オウゴン根エキス」や、第二の皮膚と呼ばれる「カエサルピニアスピノサ果実エキス」が皮膚の上に微細な編み目上のフィルム構造を形成することで、PM2.5などの大気中にある異物の侵入をブロックしてくれます。

保湿するだけではなく、エイジングケアの機能も備わっています。使い続けることで、トラブルを寄せ付けない強くて美しい肌を育てていきます。石油系界面活性剤、合成香料、鉱物油、着色料、アルコール、パラベン不使用です。

使用感

パシャパシャとみずみずしいテクスチャーで、朝晩気持ち良く使えます。ベタつかないのに化粧水だけでもかなりうるおっている感触が高く、使い続けていたら少し調子が悪かった肌が落ち着いてすべすべになってきました。

よりエイジング機能を強化した「スキンローションⅡ」や、肌が荒れてしまった時でも安心して頼れる「アンティア モイストバランサー」の3種類があるので、肌の調子によって使い分けることもおすすめです。
（150ml　税抜価格3,600円　ドクターベルツ）

■外出時は肌を守るスプレーを活用

肌にやさしい成分で乾燥を防ぎ、花粉やPM2.5などのさまざまな外的刺激から肌をガードするスプレーがたくさん発売されています。

スキンケアで肌の水分量を高めたりバリア機能を強化したうえで、今年は特に大気からガードするスプレーをできるだけ活用することをおすすめします。

アレルテクト ミスト／コーセーコスメニエンス

微小ポリマーの透明なバリアが肌や髪の表面を隙間なくコーティングして、花粉やPM2.5などをすべらせてつかないようガードしてくれるスプレーです。

「ヒアルロン酸」「温泉水」、4種の「植物成分」が配合されており、使用後のつっぱり感もありません。無香料、無着色、パラベンと鉱物油フリーなので、敏感な肌状態の時にも使いやすいと思います。

使用感

ミストがかなりきめ細かく、ふんわりやさしく肌につく点がとても優秀。メイクが崩れることもありません。

植物成分として「ペパーミントエキス」や「ユーカリ葉エキス」などが配合されているので、使用した時にわずかに清涼感も感じます。鼻が詰まっているような時にもおすすめです。
（50ml　税抜価格850円　コーセーコスメニエンス）

アヤナス モイストバリア ミスト／ディセンシア

敏感肌でも実感のあるエイジングケアをあきらめないで目指すシリーズから、心強いミストが発売されました。独自のモイストバリアヴェール技術で肌全体をしなやかな被膜で覆い、花粉やPM2.5、黄砂などの外的刺激から肌を守ります。

また、「セラミドナノスフィア」という細胞間脂質を補う独自の保湿成分や、肌のうまれかわりをサポートする「アイブライトエキス」などの美容成分も配合されているので、肌を守りながらみずみずしさをキープするよう働いてくれるのが嬉しいですね。

使用感

もともと敏感肌をかなり研究しているブランドなので安心感が高く、スプレーして出かけると肌が乾かない実感があります。

寒い時期や風が強くなるような春先にも頼れるアイテムだと思います。
（50ml　通常購入税抜価格2,700円　ディセンシア）

寒いうちから肌のバリア機能を崩さないよう少し意識をして、季節の変わり目にもゆらがない肌を育てましょう。

（美容エディター＆ライター　斎藤　真知子）