花粉症の症状が和らぐ?春を健やかに過ごす食事のコツ
つやプラ / 2021年3月15日 21時30分
そろそろ花粉が本格的に気になりはじめる時期。くしゃみや鼻水、目のかゆみだけではなく、倦怠感や集中力の低下、肌荒れなどさまざまなお悩みを感じるでしょう。健やかで快適な日常生活のためにも、できれば症状を緩和させたいところ。
インナービューティー料理研究家・食生活指導士1級の筆者が、食によるインナーケアで花粉による症状を和らげるコツをご紹介します。
■食生活も花粉症に影響する!?
近年、花粉症の症状を訴える人が多いことには、ストレスや食生活も花粉症に関係していると考えられています。年々、深刻化している大気汚染やストレスなどの外的要因に加え、昔ながらの栄養バランスが整ったヘルシーな和食文化から、肉や油脂類多めの欧米食に食生活が変わりつつあること、インスタント食品や加工食品に多い食品添加物の摂りすぎといったことです。
■花粉症のお悩みを和らげる食材
抗酸化力の高い食材
活性酸素の働きを抑える「抗酸化力」の高い栄養成分を多く含む食材を積極的にとり入れることは、肌細胞や粘膜を強くし免疫アップにつながります。
「ビタミンACE(エース)」は抗酸化力が非常に高い3つのビタミン(ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE)の総称で、相乗効果で抗酸化作用が高まると期待されています。
にんじん・レバー
「β-カロテン」は体内で「ビタミンA」に変換されます。この栄養素は、特に粘膜の強化や肌細胞を乾燥から守り強くする働きが期待されています。また、目の健康にもかかわる栄養素です。
にんじんやかぼちゃといった赤やオレンジ色の野菜類や、レバーなどに豊富です。春が旬の豆苗にも豊富ですよ。
フルーツ全般
「ビタミンC」は美肌作りをサポートするだけではなく、免疫力アップをサポートする働きも期待されている栄養素です。
フルーツ全般(特に柑橘類)や野菜類に豊富です。春が旬の柑橘類や国産レモン、イチゴ、キウイ、ケール、小松菜などに特に豊富です。
オリーブオイル・アーモンド
「ビタミンE」の非常に高い抗酸化力は、細胞のアンチエイジングをサポートする働きが期待されています。活性酸素の働きを抑えることで健康な身体作りをサポートします。体内の抗酸化力を高めることは、免疫力を維持することにもつながります。
オリーブオイルやアーモンドやクルミなどのナッツ類、カボチャ、春が旬の菜の花にも豊富です。
旬の食材は安価で入手しやすいうえ、栄養価が高く味わいも濃くて美味しいので積極的に食卓にとり入れたいもの。私たちの身体に本来備わっている抗酸化力は年々低下傾向にあるため、食事でしっかり補うことがつやプラ世代には欠かせません。
ストレスケアにおすすめの食材
免疫力を下げる要因にもなる「ストレス」。季節の変わり目は気温差などの外的要因に加え、環境の変化などによるストレスもたまりやすい時期ですよね。
そこで、「ビタミンB1」や「ビタミンB2」は疲労物質「乳酸」の代謝をサポートするのでおすすめです。これらは、脂質や糖質の代謝にも関わる重要な栄養素です。
スナップエンドウ・豚肉
春が旬のスナップエンドウやグリーンピース、そら豆などの豆類に特に豊富です。豚肉や納豆などにも豊富なので、疲れを感じやすいなと思ったらこれらの食材を組み合わせて食事にとり入れてみてくださいね。
体力が落ちている時は、エネルギーの材料となる「たんぱく質(肉・魚類)」や「糖質(ご飯)」をしっかりとることも大切です。
腸内環境を整える食材
発酵食品や「食物繊維」が豊富な食材も、実は花粉症の症状を和らげるために欠かせない存在です。腸の健康は美肌や免疫力アップなどあらゆることにつながっているからです。
便秘や消化不良などで腸内環境が乱れると腸内フローラのバランスが乱れ、腸内にたまった食べ物のカスなどの不要物が腐敗してガスが溜まったり、その影響で肌に吹き出物ができてしまうなど「トラブルの負の連鎖」がおこりがち。また、免疫力も低下しやすくなってしまいます。
腸内環境を整えることは花粉症の症状緩和のためにも不可欠です。
イモ類・キムチ
健やかな腸を作るため、野菜類・イモ類・根菜類などの食物繊維の多い食材やキムチ、納豆、味噌、ヨーグルトなどの発酵食品を必ず毎日の食事に1~2品はとり入れるようにしましょう。
これまで花粉症の自覚がなかった人も、体調や環境の変化によって、今年は症状を感じるようになるかもしれません。「花粉症じゃないから関係ない」と思わずに、美肌や美腸、健やかな身体作りにもつながる食生活を日ごろから心がけておきましょう。健やかに美しく春を迎えたいですね。
(インナービューティー料理研究家 フードコーディネーター 國塩 亜矢子)
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