運動してるのに痩せない?スムーズにスッキリ体型になるコツ
つやプラ / 2021年4月23日 21時30分
毎日ウォーキングや筋トレなどの運動を頑張っているのに体重が落ちないと、不満を感じますよね。しかし、実は運動だけを頑張っても体重は落ちにくいのです。
体型改善の専門家である筆者が、スムーズに体重を落とすためのコツをお伝えします。
■運動だけでは体重は落ちにくい
運動を意識してダイエットを頑張っている人にはショックなことかもしれませんが、運動だけを頑張っても体重は落ちにくいのです。
ワシントン大学医学部のSchubertらが行った調査で、平均年齢58歳の肥満女性352名を対象に、「食事制限のみ」vs「有酸素運動のみ」vs「有酸素運動+食事制限」の3つのグループに振り分け、1年間それらを実行したあとに体重がどれくらい変化するかを比較しました。
その結果、食事制限を行ったグループは−7.1kg、食事制限+有酸素運動を行ったグループは−8.9kg、体重が落ちました。一方で、有酸素運動のみを行ったグループの体重の変化は−2.0kgでした。
1年間有酸素運動を行って−2kgという結果は、ダイエットをする側として期待していたものではないでしょう。運動だけで体重を落とすということは、あまりおすすめできません。
■体重と食事の関係
コロンビア大学医学部のGaliebterらは、対象者を「食事制限のみ」vs「食事制限+有酸素運動」vs「食事制限+筋トレ」の3つのグループに分けて、減量効果を8週間比較しました。
その結果、「食事制限のみ」のグループの体重は−9.5kg、「食事制限+有酸素運動」では−9.6kg、「食事制限+筋トレ」は−7.8kg(グループ間の統計的有意差無し)となりました。つまり、運動を加えても体重の落ちに差はないということです。
一方で、食事制限+筋トレのグループにおいては、筋肉量の減少が他のグループよりも少なかったという結果も出ています。筋肉量がより多く残ることで同じだけ体重を落としても脂肪がより多く落ちたと考えられ、見た目的にもより引き締まって見えると考えられます。
ですから、食事制限は体重を落とし、運動は筋肉を保つことで、体型の見た目に影響を与えると考えられます。
■体重を落とすための食事ポイント
体重を落とすためには、摂取カロリーを消費カロリーよりも小さくしなければいけません。しかし、その計算は手間がかかるものです。
そのため、筆者は一般の方が減量をする時に以下のような目安をアドバイスしています。
肉or魚を毎食100〜150g
減量のためには、毎食肉や魚を100〜150g程度食べることをおすすめしています。
肉や魚は「たんぱく質」と「脂質」を摂取する目的で食べます。たんぱく質は身体を引き締める筋肉を作るほか、肌や髪、爪などの材料となり、肌荒れや抜け毛を防ぐ効果が期待できます。たんぱく質を多く摂ることで、糖質や脂質中心の食事よりも満腹感が高くなり、空腹感も感じにくくなることが明らかになっています。
また、適度な脂質を摂取することも非常に大切です。脂質は肌を保湿し女性ホルモンの材料になるなど、身体の機能を正常に保つ働きがあります。
毎食豚バラ肉を食べるのはNGですが、基本的に鶏むね肉(皮なし)、鶏もも肉(皮なし)、豚もも肉・鮭・アジの開き・ほっけなどを活用することで、適度にたんぱく質と脂質をとることができます。
野菜を一品つける
野菜は「食物繊維」「ビタミン」「ミネラル」を摂取することができ、栄養バランスを整える意味でも非常に重要です。なにより、野菜も満腹感を高める効果が期待できます。ですから、肉や魚と一緒に野菜を食べることで、長時間の空腹感に悩みにくくなります。
毎食、何品も用意するのはたいへんだと思うので、スーパーのお惣菜などを活用して、最低一品は用意してみてください。
毎食350ccの水分をとる
代謝に必要な水分ですが、十分な水分摂取は過剰な食欲を抑えることにも役立ちます。毎食350cc程度(コップ一杯半)が目安となります。
また、野菜と一緒に味噌汁やスープから水分を摂取するのも良いでしょう。忙しい時は野菜調理に手間を感じることが多いと思いますので、野菜の入ったスープを食べると、野菜と水分の摂取が同時にできますのでおすすめです。
米は100〜150g
ダイエットの大敵と考えられている炭水化物ですが、糖質も身体に必要な栄養素です。適度に摂取する分には太りにくいので、上記の食事をとったうえで余裕が残る程度に食べましょう。
多くの方は、米であれば1日に炊きあがりで300〜400g程度の摂取が適量かと思います。もし体重が落ちなければ、この量を少しづつ減らして野菜を増やすなどをして調整しましょう。
定期的な運動は、年単位での体重維持には役立つと考えられますが、短中期でのダイエットには向いていません。体重が減らず悩んでいる人は、食事の改善に目を向けてみましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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