専門家に聞く!40・50代の美と健康を守る大豆の効果的な食べ方
つやプラ / 2021年5月22日 12時0分
更年期世代におすすめといわれる「大豆」ですが、どういう働きがあって、どういう料理に活用すればいいのか知っているようで知らないという人も多いのではないでしょうか。
ベジ活アドバイザーの筆者が、更年期の不調緩和に大豆が役立つ理由や簡単な大豆の摂取方法など、日本ソイフードマイスター協会代表理事の池上紗織さんにお話を伺ってみました。
■Q.更年期世代に「大豆」がおすすめの理由とは
大豆というと、「イソフラボン」を思い浮かべる人も多いですよね。イソフラボンは「エストロゲン」と似た化学構造をしているため、エストロゲンのような役割を果たすことでも知られています。
エストロゲンは一言でいうと「全身の応援隊」。肌や髪のうるおいを保ち、コレステロール値の調整など女性の身体を守ってくれます。
エストロゲン減少による更年期の不調を緩和
35歳を過ぎると、エストロゲンの分泌量は徐々に低下していきます。「大豆イソフラボン」はエストロゲンが多い時は働きを抑え、不足する時はその代わりをする特徴があります。
大豆をはじめ、大豆から作られる納豆や豆乳などの大豆製品をとることは、エストロゲンが減ることで招く不調の緩和に役立ちます。コラーゲンの生成を促し肌のうるおいやハリを保つほか、骨の健康を強化やコレステロールの吸収抑制、血糖値のコントロールなどダイエットにもおすすめの食材です。
■Q.大豆をどうやってとればいいの?
「大豆の水煮をどうやって食べればいいのですか?」とよく聞かれるのですが、1番手軽なのが”混ぜ込み”です。ひき肉でハンバーグやそぼろをつくる時に大豆の水煮を入れると良いでしょう。ハンバーグなら、手で肉を混ぜ込んでいる時に大豆がほぐれるので食べやすくなりますよ。
サラダやラタトゥユ、カレーに入れてもよし。既存の料理に混ぜ込むように大豆を使うと、大豆の水煮のレパートリーが格段に増えます。
水煮だけではなく他の食材にも目をむける
大豆から作られる大豆製品は多種多様。
大豆を煮て絞った「豆乳」、おからや大豆を発酵させてできる「味噌」や「納豆」も大豆製品です。豆乳を固めて作る「豆腐」、豆腐を揚げれば「油揚げ」、凍らせて乾燥したものは「高野豆腐」。大豆を発芽させたものは「大豆もやし」、大豆を炒って粉にしたものが「きな粉」になります。
大豆を未成熟のうちに収穫した「枝豆」も大豆食品のひとつです。さまざまな製品をバランスよくとることが理想です。
■Q.おすすめの大豆の摂取方法とは?
イソフラボンの効果を期待したい場合のおすすめの摂取方法は、朝晩2回など1日に複数回、大豆、もしくは大豆製品をとることです。朝だけ、夜だけよりも効果が期待できます。
朝豆乳、夜納豆でもOKです。無理なく生活のなかにとり入れていきましょう。
幅広い使い方ができる豆乳
「豆乳」は、さまざまな使い方ができる大豆食品です。そのまま飲むだけではなく、牛乳の代用としてクリーム煮やスープにも使うことができます。
飲料としてカスタイマイズするなら、豆乳+マーマレードがおすすめです。コーヒーに砂糖を入れるような感覚で飲んでみてください。
■Q.栄養を補って高めあえる大豆の組み合わせとは?
大豆と野菜は栄養的にも相性がいい組み合わせです。
意外かもしれませんが、大豆は女性が不足しがちな「鉄分」が多い食材でもあります。鉄分は植物性の”非ヘム鉄”と動物性の”ヘム鉄”の2つに分類できますが、植物性は動物性に比べると体内への吸収率は劣ります。ですが、野菜に多く含まれる「ビタミンC」と組み合わせることで体内への吸収を高めることができるのです。
すぐれた抗酸化作用をもつ野菜を使ったサラダに大豆の水煮のちょい足しすることで、栄養を補完できる料理が完成します。市販で売られている大豆の水煮を活用すると手軽ですよ。
大豆に多く含まれるイソフラボンには、40代・50代の美と健康を助け、守る働きがたくさんあります。1日2回、料理で無理なくとるようにするといいですね。
【池上紗織(いけがみ・さおり)さん プロフィール】
ソイフード研究家・プラントベース研究家・日本ソイフードマイスター協会代表理事
菜食主義でなくても無理なく美味しく続けられる大豆料理(ソイフード)を研究し普及活動を行っている。食と健康について学べるジュニアソイフードマイスター養成講座を毎月開催。プライベートでは二児の母として奮闘中。
(ベジ活アドバイザー 生井 理恵)
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