肌は夏に老ける！？老け肌対策に食べるべき夏野菜

夏は、紫外線により肌も身体も酸化しがちです。紫外線によって発生する活性酸素は老化の原因につながるともいわれています。

旬の夏野菜には高い抗酸化作用があるので、肌疲れや老け対策に役立ちます。

野菜ソムリエの筆者が、夏特有の疲れ解消に役立つ野菜と、一緒にとると相乗効果が期待できる食材をご紹介します。

■パプリカ：鉄と組み合わせてシミから肌を守る

抗酸化作用が高い「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンE」全てが含まれているパプリカは、紫外線で酸化しやすい夏の美肌を守り、肌老けを防ぐ効果が期待できます。

パプリカに含まれるビタミンCは、「鉄」を多く含むかつおのお刺身や牛肉の赤身肉、大豆などと組み合わせることで鉄の吸収を高めます。意外ですが、鉄不足は肌のシミを増やしたり、ハリをなくしシワを増やしたりする場合があると考えられています。肌への酸素供給が減ることで新陳代謝が低下すると、シミができやすくなるのです。

鉄とビタミンCは肌のコラーゲン合成にも必要不可欠です。パプリカと組み合わせて、鉄も効率よく摂取しましょう。

■トマト：紫外線による肌の色調回復に

紫外線をあびると、肌が炎症し赤くなった後に暗くなります。

トマトに含まれる「リコピン」は、高い抗酸化作用があるのが特徴です。紫外線をあびて生じた皮膚の活性酸素消去に役立つことが報告されています。リコピンは肌の赤みや色素沈着などの肌ダメージの予防・改善が期待されている成分といえるでしょう。

トマトのリコピンは細胞壁に守られているため、生のままよりも加熱や攪拌をして細胞を壊した方が吸収率が高まります。生だけではなく、トマトの水煮缶やトマトジュースなどの加工品も料理に加えるとよいでしょう。

オリーブオイルとの相性がよく、加熱調理にニンニクやタマネギを加えても吸収が上がります。紫外線が多くなる夏は意識してメニューにとり入れるとよいですね。

■モロヘイヤ：腸内環境を整えてトータル的な肌疲れ改善に

腸内環境の乱れは肌トラブルに直結しやすいと考えられています。

モロヘイヤは、抗酸化ビタミン（「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンE」）や「食物繊維」を豊富に含む夏野菜です。紫外線のトラブルを予防しながら、腸内環境改善に役立つでしょう。

発酵食品である納豆と一緒に食べることがおすすめです。モロヘイヤの食物繊維と発酵食品の組み合わせは、善玉菌を増やすのに有益といわれています。

■オクラ：ビタミンA・C・Eで夏の肌トラブル対策に

すぐれた抗酸化作用をもつ「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンE」を含むオクラ。紫外線による肌老けなどのトラブル対策におすすめです。

ビタミンAは、皮膚や粘膜を構成する上皮細胞をつくる働きがあります。美肌維持にもおすすめの野菜といえるでしょう。

サラダや味噌汁に入れても美味しいですが、肌だけではなく全身の疲れが気になる時には豚肉を巻いた料理もおすすめですよ。豚肉は“疲労回復のビタミン”との別名がある「ビタミンB1」を多く含むからです。夏バテぎみという人はレパートリーに加えてみましょう。

紫外線で活性酸素が増えやすい夏は、抗酸化作用が高い野菜を食事に加えましょう。単品で食べてもよいですが、組み合わせる食材を工夫することで、肌の疲れや老けの緩和につながります。ぜひ、参考にしていただければと思います。

（ベジ活アドバイザー　生井　理恵）