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それは更年期じゃないかも?間違えやすい症状の見分け方

つやプラ / 2022年8月14日 19時30分

それは更年期じゃないかも?間違えやすい症状の見分け方

「からだがだるい。これって更年期?」 と思っても、具体的な更年期の傾向がわからなければ判断ができません。

一言で更年期といっても、からだのほてりやめまい、イライラなど、さまざまな症状がみられます。

横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長の医師、横倉恒雄先生、および薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、更年期の症状の見分け方について教えていただきました。

■更年期に起こる不調とは?

更年期の不調は、からだにも心にも起こります。主に下記のようなものが挙げられます。

からだに起こる症状

のぼせ

顔のほてり(ホットフラッシュ)

脈が速くなる

動悸や息切れ

大量に汗をかく

血圧が安定しない

頭痛やめまい

耳鳴り

精神に起こる症状

イライラや不安

うつ

不眠

■更年期症状の見分け方

これは更年期?間違えやすい症状を見分ける方法

「なんとなくからだの様子がおかしい」 「もしかして更年期?」 と思っても、いまいち確信がない……。そんな方もいるのではないでしょうか。

熱中症や冷え、はたまた風邪など、体調を崩す原因はさまざまあります。ここからは、更年期症状かそうでないかの見分け方について紹介します。

月経周期の乱れが大きい

更年期では、とくに月経周期の乱れが大きくなっていきます。

上記に紹介したような症状に加え、月経周期も乱れてきたのであれば、更年期症状が出ている可能性が高いでしょう。

経血量が少なくなってきた

また、加齢とともに女性ホルモンの分泌量は減少していくことから、経血量も少なくなります。こちらも更年期症状のバロメーターのひとつになるでしょう。

■早めの受診が正解。おすすめの診療科

これは更年期?間違えやすい症状を見分ける方法

「最近、毎日だるくて動きたくない。これって更年期障害なのかな?」「更年期症状を治したいけど、どうしたらいいかわからない」など、不安に思っている方もいるのではないでしょうか。

最も警戒すべきなのは、ほてりやイライラなど更年期によくみられる症状の裏に、もっと別の病気が隠れている可能性です。

少しでも不安に感じることがあれば、自己判断せず、病院へ行くことをおすすめします。

以下におすすめの診療科を紹介するので、あわせて参考にしてください。

基本は婦人科

顔のほてりや頭痛、月経不順など、からだに更年期症状が出ているときは、基本は婦人科に行くことをおすすめします。

のぼせ、息苦しさが強いときは、呼吸・循環器内科

更年期症状のなかでも、とくにのぼせや息苦しさ、強い動悸などの症状が感じられるときは、呼吸・循環器内科へ行くこともおすすめです。

イライラ、不安感が強いときは、神経科や心療内科

続いてイライラや不安感、夜眠れないほどのうつ症状などがみられる場合には、神経科や心療内科へ行くことをおすすめします。

更年期症状が長く続くときは、ずっと付き合っていける「かかりつけ医」を見つけておき、定期的に受診するといいでしょう。

■更年期症状の主な治療法

更年期症状の主な薬物療法としては、「ホルモン療法」 「抗うつ薬」 「漢方薬」 による3つの方法があります。

ホルモン療法では、加齢によって減少するエストロゲンを補うことで、症状を改善へと導きます。

また、更年期症状のなかでも、とくにイライラや不安など精神面での症状が強くみられる場合は、抗うつ薬を服用するという治療法も。

さらに、漢方薬で治療する方法もあります。漢方薬は心とからだを整え、更年期のいくつもの症状を同時に改善させることを得意としています。

漢方薬は自然由来の成分でできており、一般的に副作用が少ないといわれているのが特徴です。

更年期症状には、自律神経を整え、イライラや気分の落ち込みを改善することにより、ほてりや発汗などの不快な症状を落ち着ける漢方薬が使われます。

自律神経が整うと睡眠の質もよくなるといわれています。また、血流をよくする働きにより、肩こりや冷え、便秘を改善したり、栄養を全身に届けることにより、疲労倦怠感からの回復をサポートしたりもするのです。

更年期症状を改善するためには、顔のほてりやめまい、だるさなどのからだに起こる症状に加え、うつや不安などの精神に起こる症状にもアプローチする必要があります。

とくに以下で紹介する漢方は、自律神経を整える役割を果たすものです。自律神経を整えることによりホルモンバランスが改善され、ストレスを減少させることができるでしょう。

更年期症状にお悩みの方におすすめの漢方薬

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

更年期症状のなかでも、のぼせや冷え、頭痛、めまいなどの症状に悩む方におすすめの漢方薬です。また、月経不順など女性特有の症状にもアプローチすることが可能です。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

ホットフラッシュと呼ばれる顔のほてりに加え、不安やイライラなどの精神的症状にもアプローチすることができます。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

四肢が冷える、ぼんやりする、疲れやすいなどの症状が出ている方におすすめです。血行を改善し、水分代謝を整えることができます。

漢方薬にはさまざまな種類があります。なかには、どれを選んだらいいかわからないと思っている方もいるのではないでしょうか。

適切な漢方薬を選ばなければ、望んだ効果が得られないだけではなく、副作用が生じてしまう恐れもあります。

自分に合った漢方薬をプロに選んでもらえるオンラインサービスなどもあるため、気になる方は試してみるのもいいでしょう。

■更年期症状をしっかり見極めよう

さまざまな症状がみられる更年期。適切な治療・対策を行うために、しっかり症状を見極めることが重要です。また、少しでもからだの不調を感じたら、病院へ行く、専門家に相談して漢方薬を服用するなど、対策を行うようにしましょう。

【監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生 プロフィール】

更年期に●●は逆効果?やってはいけないNG対策

医学博士/医師(婦人科、心療内科、内科など)。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。著書『病気が治る「脳」の健康法』『脳疲労に克つ』他。

【漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】

更年期に●●は逆効果?やってはいけないNG対策

薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。

【前回の記事】
・昼間の眠気やだるさの原因は?更年期の眠気対策4つ
・更年期に●●は逆効果?やってはいけないNG対策

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