更年期の不調が悪化?季節の変わり目にすべき対策
つやプラ / 2022年8月24日 19時30分
季節の変わり目は天気や気温も変化しやすく、自律神経が乱れることにより何かと体調を崩しがちです。
自律神経が乱れると、更年期による体調不良が悪化し、さらに深刻な症状が出てくることもあります。
横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長の医師、横倉恒雄先生、および薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、季節の変わり目に気をつけるべき更年期の体調管理について教えていただきました。
■季節の変わり目にひどくなる更年期の不調。その原因は?
前述の通り、季節の変わり目は気温や気圧が変化し、自律神経が乱れることにより、更年期の不調がより悪化しやすい傾向にあります。
「のぼせやすくなる」 「どんなに疲れていても眠れない」 「頭痛やめまいがひどい」 「わけもなくイライラしたり、不安になったりする」 など、からだや心にあらわれる更年期の不調。
これらの症状がよりひどくなりやすいのが、季節の変わり目なのです。
■不調が続くとどうなる?
不眠やめまい、発汗などといった更年期症状が悪化すると、仕事の集中力が低下する、家事のやる気が起きないなど、日常生活に支障が出る場合もあります。
そうなる前に、早めの対策が大切です。
■手軽にできる!自律神経を整える4つの対策
季節の変わり目に悪化する更年期症状を改善するためには、自律神経を整えることが得策です。ここからは、手軽にできる自律神経を整える方法について詳しく紹介していきます。
室温を調整し、からだを冷やさないようにする
からだが冷えると血流が悪くなります。
血流の悪化は自律神経の乱れとも密接に関係しているため、エアコンなどで室温を調節し、からだを冷やさないようにするのが重要です。
暑いときでも温かい飲み物を飲む
からだを冷やさないようにするためには、暑いときでも温かい飲み物を飲むようにすると良いでしょう。
ハーブティーなどの温かい飲み物を飲んでリラックスすると、血管の収縮がゆるみ、自律神経である副交感神経が活発にはたらきはじめます。
マイボトルに入れて持ち歩けば、外出先やオフィスでも手軽に温かい飲み物を取り入れられます。
ビタミンB群を摂取する
ビタミンB群には、自律神経のバランスを保つはたらきがあります。ビタミンB群を積極的に摂取することで、季節の変わり目も元気に過ごすことができるでしょう。
ちなみにビタミンB群が含まれる食材としては、豚肉や穀類、レバー、ニンニクや魚類などが挙げられます。
自炊や外食をする際は、食材やメニュー選びの参考にしてみてください。
漢方薬を飲む
手軽に取り入れられる対策として、漢方薬を飲むこともおすすめです。
漢方は自然由来の成分でできているため、一般的に副作用が少ないといわれています。季節の変わり目により更年期症状が出ているという人は、自律神経の乱れにアプローチできる漢方薬を選ぶと良いでしょう。
漢方薬は、血流を良くすることで、更年期ののぼせ、めまい、肩こりなどの症状を改善へと導きます。
また、水分の循環を良くすることで自律神経が整い、ホルモンバランスの乱れによって起こるほてりや不眠などの症状が改善したり、イライラや不安などが解消したりするのです。
漢方薬は、更年期に起きるいくつもの不調を、一度に根本から改善させることを得意としています。
しかも、漢方は毎日決められた量を飲むだけで良いため、手軽に始めることができるというのも利点の1つです。
更年期の症状にお悩みの方におすすめの漢方薬
加味逍遙散(かみしょうようさん)
頭痛やのぼせ、倦怠感などの更年期症状にアプローチしたい人におすすめです。そのほか冷え性や精神の不安、イライラなどに悩む人にも用いられます。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
更年期症状による精神不安、そのほか動悸やめまいなどがある方に用いられます。自律神経を整えるのにも有効です。
漢方にはさまざまな種類があります。自分に合った漢方を生活に取り入れたいと思っても、体質に合ったものでなければ満足な効果が得られないどころか、副作用が生じてしまう恐れもあります。
そんなときは、薬のプロが自分の症状や体質に合った漢方を届けてくれるオンラインサービスがおすすめです。
オンラインで漢方を選び、自宅まで届けてくれるようなサービスもあるため、気になる方は試してみるのもいいでしょう。
■自律神経を整えて更年期を乗り越えよう!
季節の変わり目は体調を崩しがちであるため、更年期症状も悪化しやすくなります。
しっかりと対策をし自律神経を整えることによって、気圧や気温が変わりやすい今の時期を快適に過ごせるようにしましょう。
【監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生 プロフィール】
医学博士/医師(婦人科、心療内科、内科など)。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。著書『病気が治る「脳」の健康法』『脳疲労に克つ』他。
【漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】
薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。
【前回の記事】
・これは更年期?間違えやすい症状の見分け方
・昼間の眠気やだるさの原因は?更年期の眠気対策4つ
・更年期に●●は逆効果?やってはいけないNG対策
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