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睡眠不足で太る!?熱帯夜に熟睡するポイント

つやプラ / 2022年8月13日 12時0分

睡眠不足で太る!?熱帯夜に熟睡するポイント

猛暑が続き、夜も寝苦しい日が続きますね。なかなか寝付けない日も多いのではないのでしょうか?

実は睡眠不足が続くと、ダイエットにとても悪い影響があるのです。

女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、ダイエットに大切な睡眠を熱帯夜でもスムーズにとるための方法を解説します。

■睡眠はダイエットに最も重要

熱帯夜でも熟睡するためのポイント

一見、ダイエットに関係なさそうな睡眠ですが、実は最も重要といっていいくらい大事なものです。なぜなら睡眠不足になると食欲が増加し、筋肉量も減少。体がたるんでしまうからです。

睡眠不足になると、食欲を増加させるホルモンであるグレリン分泌が増加します。グレリン分泌が増加すると摂食中枢が刺激され、食欲を抑えられなくなり、ムダ食いが増えてしまいます。

また、筋肉を合成する脂肪を分解するホルモンである成長ホルモンの分泌量も低下。筋肉は作られにくくなり、脂肪は分解されないため、たるんだ体に変化してしまうのです。

ダイエットは継続することが大切です。しかし、食欲が抑えられなくなり、頑張っても効果が出なくなるのであれば続けることはできません。

ですから運動や食事よりも大切で、ダイエットの基礎であるといえるのです。

しかし、熱帯夜になるとスムーズに寝付くことができません。どうすれば熱帯夜でもよく眠れるようになるのでしょうか?

■深部体温が下がることで眠気が起きる

熱帯夜でも熟睡するためのポイント

そもそも、なぜ人は眠気を感じて眠りに入るのでしょうか? 大きな要因の一つは、深部体温の低下です。

深部体温は、脳や臓器など体の内部の温度のこと。皮膚表面の温度と違い、体の働きを保つために基本的に外部からの影響を受けにくい体温です。

起きているときは交感神経が活発に活動しているため、深部体温は上がっています。

しかし、夜に近づいていくと、体をリラックスさせる作用のある副交感神経が優位になり、血管を拡張。放熱して体温を低下させます。それと同時に眠気も起こり、眠りにつくことになります。

体温が適切に放熱されないと副交感神経が十分に活性化せず、リラックスできなくなります。そのため眠気が起きず、スムーズに就寝できなくなるのです。

■気温・湿度が高いと深部体温の低下が妨げられる

熱帯夜でも熟睡するためのポイント

深部体温の低下には外気温も関わっています。

外気温が高いと体温を放熱しにくくなり、副交感神経をスムーズに働かせることができません。

また、湿度が高くても放熱がしにくくなります。人は汗をかき蒸発させて放熱しますが、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、熱をこもらせてしまいます。

そのため、暑さの不快感もあいまって寝付きが悪くなり、睡眠の質が悪くなってしまうのです。

■睡眠中も深部体温を適切に保つ3つの方法

日本睡眠教育機構は、適切な室温と湿度として、室温26℃・湿度50〜60%を推奨しています。

この温度・湿度で「空調の設定」を行えば、睡眠が妨げられなくなるようです。

あくまでも空調の設定ですので、実際にはエアコンの性能や部屋の広さが影響します。広い部屋で寝る場合は少し強めに設定するとよいでしょう。

この温度設定は、タオルケットなどの寝具やパジャマを着た時に設定するエアコンの温度です。利用しない場合は、さらに高めの温度が適切で、29℃程度が推奨されています。

熱帯夜でも熟睡するためのポイント

気持ちよく眠るためには、深部体温を適切に保つ必要があります。以下、深部体温を適切に保つために効果的な方法を3つ紹介します。

(1)就寝の2時間前からエアコンをつけておく

日本睡眠教育機構では、睡眠の数時間前からエアコンをつけておくことを推奨しています。

理由は、部屋の壁や家具などをしっかりと冷やしておきたいからです。

睡眠中にエアコンをつけっぱなしにしている人は少なく、一定時間後にタイマーで消すことが多いかと思います。

エアコンを消すと、室内の温度・湿度は徐々に上昇し、快適に眠りにくくなります。さらに、壁や家具が温まったままだと部屋の温度も上昇しやすく、すぐに寝苦しくなって途中で目が覚めてしまう原因に。

それを防ぐためには、就寝の数時間前からエアコンをつけて部屋を冷やしておくことです。こうすることで、エアコンを消した後でも室温の上昇を緩やかにすることができます。

ハッキリと、「この時間からエアコンをつけておくべき」という時間は無いのですが、筆者の個人的経験では、2時間前程度からつけておくと部屋の壁等が十分に冷えてくれると感じています。

(2)サーキュレーターをかけておく

サーキュレーターをかけておくことでも、快適に眠りやすくなるでしょう。

日本睡眠教育機構によると、気温32℃・湿度80%の環境下で眠ると、何度も目が覚めてしまい、寝床にいる時間の内78%しか眠れませんでした。

しかし、風速1.7m程度の風を足下に送ると、睡眠している時間が95%と大幅に改善したと報告されています。

そのため、睡眠中は風を送ると、より睡眠の質が良くなると考えられます。

扇風機だとやや風速が強くなり、音も大きくなってしまうため、眠りにくくなることもあります。サーキュレーターであれば風はやや弱く音も小さいので、サーキュレーターを利用すると良いでしょう。

(3)アイス枕を利用する

アイス枕を利用することも、快適に眠りやすくするための効果的な方法です。

アイス枕とは冷却ジェルが入っている枕。冷凍庫に入れることでジェルを冷やし、就寝時に枕として利用することで、体温の低下をスムーズに起こさせる効果があります。

普段からベッドに入ってから寝付くまで30分以上かかっている人が、表面温度16℃にしたアイス枕を利用したところ、寝付くまでの時間が10分間短縮されたことが報告されています。ですから、暑さで目が覚めてしまう人は、アイス枕を利用してみると良いでしょう。

冷たすぎると逆に寝付きが悪くなってしまいますから、タオルで巻くなどして、自分にとってちょうどいい温度を探すようにしましょう。

睡眠はダイエットにとても重要ですが、夏は熱帯夜になることが多く、なかなかぐっすりと眠ることができません。良い睡眠をとるためには睡眠環境がとても大事です。適切な睡眠環境を整えて、気持ちよく睡眠をとるようにしましょう。

(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)

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