40・50代のぽっこりお腹の原因?更年期のお腹の張り解消法
つやプラ / 2022年11月11日 19時30分
「何もしなくてもおなかがパンパンに張って苦しい」「食べなくてもおなかが重く、だるい」そんな症状に悩んでいる方はいませんか?
年齢を重ねて更年期に差し掛かると、おなかが張りやすくなるといわれています。
今回は、横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長の医師、横倉恒雄先生、および薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、おなかの張りの解消法について教えていただきました。
つらいおなかの張りに悩んでいる方は、参考にしてください。
■更年期におなかが張るのはなぜ?
更年期におなかが張りやすくなるのはなぜでしょうか。以下に原因を紹介します。
更年期によるストレス
更年期を迎えると、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が減り、ホルモンバランスが崩れます。
これはメンタルの不調にもつながり、次に紹介する「胃腸機能の低下」にも影響します。
胃腸機能の低下
自律神経のバランスが乱れることで、胃腸の働きも低下します。
胃腸機能が低下するとガスが溜まり、おなかが張りやすくなります。
便秘が続いている
便秘も、腸内にガスが溜まった状態になります。
消化された食べ物を便として排出できず、ガスが多く溜まった状態になると、おなかの張りにつながりやすくなります。
■意外とカンタン!おなかの張りを解消する方法
ここからは具体的に、おなかの張りを解消する方法を詳しく紹介していきます。
ストレスを溜めない生活を心がける
ホルモンバランスが崩れるとメンタルの不調につながります。
軽い運動を心がけたり、寝る前にリラックスタイムを設けたりして、ストレスを溜めない生活を送ることも重要です。
食物繊維を摂り、腸内環境を整える
胃腸機能の低下を防ぐためにもしっかりと食物繊維を摂り、腸内環境を整えましょう。
食物繊維は、穀類、豆類、芋類、野菜などに多く含まれています。
おなか周りをやさしくマッサージする
便秘を解消するために、おなか周りをやさしくマッサージするというのもおすすめです。
手をグーの形にして、おなかに「の」の字を書くようにマッサージしましょう。
■ひどいおなかの張りは薬や漢方薬に頼ってもOK
おなかの張りがひどく、耐えられないときは、薬や漢方薬などに頼るというのも一案です。
整腸剤を飲む
ガスが溜まった感覚を解消したり、胃腸機能を促進させたりするには、市販の整腸剤を飲むというのもおすすめです。
飲んですぐに効果がみられれば、服用を止めて構いませんが、慢性的なお腹の張りには中長期的に服用しても問題ありません。
漢方薬を取り入れてみる
おなかの張りを改善する方法としてよく用いられているのが、漢方薬です。漢方では、おなかが張る原因は、冷えやストレス、ガスだまり、便秘、消化不良などであると考えられています。
張りを改善したい方には、「おなかをあたためて、働きをよくする」「自律神経のバランスを整えて、ストレスで悪化したおなかの働きを改善する」「胃腸の機能を回復して、便秘やガスだまりを改善する」といった漢方薬が用いられます。
漢方薬は自然由来の成分でできているため、一般的に副作用が少ないといわれています。また、ひとつの症状に強い効果を発揮する西洋薬とは異なり、体質の根本改善を目的としているのも特徴です。そのため、漢方薬は繰り返すおなかの張りに悩む方には、とくにおすすめです。
さらに、毎日決められた量を飲むだけでいいので、食事療法や運動などの面倒がなく、手軽に始めることができるというのも利点でしょう。
おなかの張りにおすすめの漢方薬
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
胃腸が弱く、消化不良に陥りやすい方におすすめの漢方薬です。そのほか、ストレスが原因で胃腸機能が低下しているという方にも用いられます。
大建中湯(だいけんちゅうとう)
おなかが冷えやすい方、おなかが張って痛いという方におすすめの漢方薬です。血行を改善しておなかをあたためることにより、胃腸の働きを整えます。
腹部膨満感は、漢方を服用してすぐに効果を感じられることもあります。慢性的に便秘やガスが溜まりお腹が張りやすい場合には、中長期的な服用で体質からの改善を目指しましょう。
漢方にはさまざまな種類があるため、なかには「何を選んだらいいかわからない」と感じている方もいるのではないでしょうか。漢方は、自分に合ったものを選ばなければ、思ったような効果が得られないどころか、副作用が生じてしまう恐れもあります。薬のプロが自分に合った漢方薬を選んでくれるようなオンラインサービスもあるため、気になる方は試してみるのもいいでしょう。
■更年期のおなかの張りを解消しよう!
更年期にみられるおなかの張りは、胃腸機能の低下が主な原因ですので、ストレスを溜めない生活を心がける、マッサージを行うなどの対策を行い、胃腸機能の改善をはかることが重要です。
また、痛みに耐えられないときは、整腸剤や漢方薬に頼ってみてもいいでしょう。
【監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生 プロフィール】
医学博士/医師(婦人科、心療内科、内科など)。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。著書『病気が治る「脳」の健康法』『脳疲労に克つ』他。
【漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】
薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。
【前回の記事】
・更年期以降骨折が増える!?隠れ骨粗しょう症を防ぐには?
・怖いことばかりじゃない!閉経後に訪れる嬉しい変化
・閉経後は何が変わる?40・50代から備えるべきこと
・閉経後に老化が加速?40・50代からやるべき対策4つ
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