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更年期ブルーの原因は?40・50代がすべきメンタルケア

つやプラ / 2022年11月21日 20時30分

更年期ブルーの原因は?40・50代がすべきメンタルケア

更年期を迎える40〜50代の女性は、心のバランスが崩れやすい時期だといわれています。

今まで感じなかった精神的な不調が出てきて、更年期という言葉を意識する方もいらっしゃるのではないでしょうか。

気力がわかない、眠れない、気持ちのコントロールが難しいなどの不快感が多いにもかかわらず、周囲に理解してもらえずにつらい思いをすることもあるかもしれません。

今回は、医師の木村眞樹子さんに、40〜50代女性に起こりやすい更年期ブルーの原因と、うつっぽさから抜け出す方法について教えていただきました。

■更年期にはどんなメンタル不調が起こるの?

更年期になる40〜50代女性のからだにはさまざまな変化が起こり、強い不安感やイライラ、不眠などがあらわれやすくなります。

たとえば、「未来について考えると不安になる」「布団に入っても不安が出てきて寝つけない」「人と会う気がしない」「些細なことでイライラする」など、今まで感じたことのない感情に戸惑うことがあるかもしれません。

■更年期にメンタルが落ち込みやすい理由

更年期ブルーの原因は?40代がすべきメンタルケア

更年期にメンタル不調があらわれやすい理由には、以下の3つがあげられます。

女性ホルモンの減少

40歳を過ぎると女性ホルモンが減少し、自律神経のバランスが崩れやすくなります。

自律神経のバランスが崩れることにより、交感神経、副交感神経がうまく働かなくなり、メンタル不調を引き起こします。

心理的変化

「今まで簡単にできていたことができなくなってつらい」、「自分の容姿が変化して老化への焦りを感じる」、「自分の社会的ポジションが変わって落ち込む」など、更年期には心の変化についていくのが難しくなることがあります。

生活環境の変化

更年期は、子どもの巣立ち、親の介護、親しい人の病気や死など、今までとは異なる生活環境になる時期でもあります。

そのような変化のなかで、自分の人生について考えてしまい、不安になることもあるのです。

■つらいときは無理しないで!大人のメンタルケア法

更年期ブルーの原因は?40代がすべきメンタルケア

更年期のメンタル不調を乗り越えるためのメンタルケア方法をご紹介します。

ミネラルをしっかり摂る

更年期の症状を軽減させるためには、ホルモンと深い関係のある「腎」によいミネラルを摂ることがおすすめです。

ミネラルは海藻、貝、ごま、豆類に多く含まれています。

これらをお味噌汁や鍋などに調理して腎の力を高め、ホルモンバランスを安定させましょう。

適度な運動をする

先ほどのミネラルを摂っても、運動をしないと下半身の血行が悪くなり、腎へ栄養が届きにくくなります。

そのため、ウォーキングなどの適度な運動を行い、下半身の血流をよくしましょう。

時間が取れない方は、歯磨きや料理の待ち時間に、足踏みやかかと上げなどの「ながら運動」を取り入れてみてください。

気分転換を心がける

趣味に没頭する時間をつくったり、自分の不安を人に話したりして、気持ちを発散できる時間を取るように心がけてみてください。

更年期の症状は、几帳面な方や真面目な方に出る_ことが多いため、人に頼ることを意識的に行い、自分に優しくしてみましょう。

漢方薬を飲む

さらに、自分の体質に合う漢方を服用することもおすすめです。メンタル不調の原因には、ホルモンバランスの乱れやストレス、緊張、過労などが考えられます。

メンタルケアには、「ホルモンバランスや自律神経の乱れを整える」「鎮静作用で心を穏やかにする」「消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする」といった漢方薬が選ばれます。

漢方薬は自然由来の成分でできているため、一般的に副作用が少ないとされています。また、ひとつの症状に強い効果を発揮する西洋薬とは異なり、体質の根本改善を行うことを目的としているのも特徴です。

更年期のメンタル不調におすすめの漢方薬

加味逍遙散(かみしょうようさん)

更年期の方によく使われる漢方薬です。気分の落ち込みやイライラなどの精神的な症状のほか、ホットフラッシュの改善に役立ちます。

柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

精神不安に加えて動悸や不眠などの症状がある方におすすめの漢方薬です。更年期の神経症のほか、ストレスによる精神症状、高血圧などに用いられます。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

気分がふさいで、のどに引っかかったような違和感を覚える方におすすめの漢方薬です。更年期の神経症、不眠症、神経性胃炎、咳など幅広い適応があります。

メンタル不調のお悩みは、漢方薬を服用してすぐに効果を感じられることもありますが、症状や体質によっては続けた方がよい場合もあります。

慢性的にイライラや不安感などがある場合は、中長期的な服用で体質の改善を目指しましょう。

漢方薬を服用する際は、自分のからだに合ったものを選ぶことが大切です。からだに合わない漢方薬を服用すると効果が出ないだけでなく、副作用が出る可能性もあります。

そのため、漢方薬を服用する際は詳しい専門家に相談すると安心です。最近では、薬剤師がオンラインで自分に合う漢方薬を選んで、自宅に届けてくれるサービスもありますので、試してみるのもいいでしょう。

■自分に合った更年期ブルーの対策法を見つけよう!

さまざまな不調で戸惑うことも多い更年期。自分の不調を把握し、過ごしやすい生活に近づけるよう、自分に合った対策法を探してみましょう。

【監修医:木村 眞樹子(きむらまきこ)先生 プロフィール】

監修医:木村 眞樹子(きむらまきこ)先生

医師。医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科にて臨床に従事。妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならないからだをつくること、予防医学、未病に関心がうまれ、東洋医学の勉強を始める。臨床の場でも東洋医学を取り入れることで、治療の幅が広がることを感じ、西洋薬のメリットをいかしつつ漢方の処方も行う。また、医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

【前回の記事】
・40・50代のぽっこりお腹の原因?更年期のお腹の張り解消法
・更年期以降骨折が増える!?隠れ骨粗しょう症を防ぐには?
・怖いことばかりじゃない!閉経後に訪れる嬉しい変化
・閉経後は何が変わる?40・50代から備えるべきこと

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