更年期の繰り返す頭痛に!40・50代の頭痛の原因と対策
つやプラ / 2023年1月6日 19時30分
更年期に起こりやすい症状として、頭痛があげられます。
どうして更年期に頭痛が起こりやすいのか、そしてどのように対策すればいいのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。40・50代のつらい頭痛は日常生活にも支障をきたします。
今回は、医師の木村眞樹子さんに、更年期に起こりやすい頭痛と、その対処法について教えていただきました。
■更年期に起こりやすい頭痛の種類
まずは、更年期に起こる頭痛の種類について詳しくご紹介します。
片頭痛
片頭痛とは、頭の片側もしくは両側がズキズキと痛むような頭痛のことを指します。
吐き気を伴うような痛みであることも多く、片頭痛が起こると何もしないでじっと休んでいたくなるような方も多いのではないでしょうか。
頭痛が起こると、そこから4〜72時間ほど痛みが続くとされています。
緊張型頭痛
緊張型頭痛では、頭の全体が締め付けられるような鈍痛が起きます。
午後から夕方にかけて悪化することが多く、肩凝りや不安などの症状が伴う傾向にありますが、吐き気などはみられません。
■なぜ、更年期には頭痛が起こりやすいの?
更年期に頭痛が起こりやすい原因を説明します。
片頭痛も緊張型頭痛も主な原因としてあげられるのが、エストロゲンという女性ホルモンの減少によるもの。エストロゲンは血管のはたらきを正常に保つ役割も担っています。
更年期でエストロゲンの分泌が少なくなり、血管が収縮しづらくなると片頭痛が、血行が滞ると緊張型頭痛が起こりやすくなります。
■痛みに耐える必要なし! 更年期の頭痛への対処法
つらい片頭痛や緊張型頭痛に耐える必要はありません。更年期に起こりやすい頭痛への対処法についてご紹介します。
片頭痛に効く対処法
片頭痛の場合、冷たいタオルで頭を冷やすことにより、血管を収縮させ痛みをやわらげることができます。
また、片頭痛のときは光や音などに過敏になっている状態のため、大きな音や光を避けて安静に過ごす、こめかみのツボを押すなどもおすすめです。
緊張型頭痛に効く対処法
首を温めたりマッサージを行ったりすることで血行をよくし、筋肉の緊張をほぐすことが、緊張型頭痛の解消に役立ちます。
そのほか、枕の高さを調節する、ストレッチをする、ストレスを溜めないようにするなどもおすすめです。
■漢方薬で内側からのケアもおすすめ
更年期の頭痛をやわらげたいという方は、漢方薬で内側からのケアを目指すのもおすすめの方法です。
漢方薬は日本頭痛学会の「慢性頭痛の治療ガイドライン2013」でも推奨されています。
頭痛は、頭の血管や神経に圧迫・炎症などの刺激が生じたり、頭や首の筋肉が伸び縮みしたりすることで起こります。そのほか、ホルモンバランスの乱れやストレス、過労、血行不良、冷えなども原因として考えられます。
頭痛の改善には、「血流をよくして筋肉の緊張による頭痛を改善する」「自律神経を整えて、ストレスによる頭痛を改善する」「冷えや疲労によるホルモンバランスの乱れを改善する」「水分の循環をよくして頭痛の原因となる脳の浮腫みを解消する」などの働きの生薬を含む漢方薬が用いられます。
漢方薬は自然由来の成分でできているため、一般的に副作用が少ないといわれています。さらに、西洋薬とは異なり、痛みの症状だけでなく根本改善を目的としているという特徴もあります。
更年期の頭痛を繰り返し、困っているという方にはぜひとも漢方薬を用いた治療がおすすめです。
更年期に起こる頭痛や頭重の改善におすすめの漢方薬
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血行不良が原因で頭重(ずじゅう)が起こりやすい方におすすめの漢方薬です。そのほか、更年期症状としてもよくあげられる、冷えやめまい、肩凝りなどの改善にも役立ちます。
葛根湯(かっこんとう)
筋肉が凝り固まることによって起こる頭痛を改善するのにおすすめの漢方薬です。凝った筋肉を温めほぐすことができます。
慢性的に頭痛や頭重が気になる場合には、中長期的な服用で体質からの改善を目指しましょう。
漢方薬にはさまざまな種類があるため、何を選んだらいいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。自分に合っていない漢方薬を選んでしまうと、思ったような効果が得られないだけではなく、副作用が生じてしまう恐れもあります。そのため、服用前には漢方に詳しい医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
また、薬のプロが自分のために適した漢方薬を選んでくれるようなオンラインサービスもあるため、気になる方は試してみるのもいいでしょう。
■更年期の頭痛を解消して快適に過ごそう!
頭痛が起こりやすくなる更年期ですが、きちんと対策をすることにより症状をやわらげることができます。
ツボ押しをする、漢方薬を飲むなどしっかり対処して、快適に過ごせるようにしましょう。
【監修医:木村 眞樹子(きむらまきこ)先生 プロフィール】
医師。医学部を卒業後、循環器内科、内科、睡眠科にて臨床に従事。妊娠、出産を経て、産業医としても活動するなかで、病気にならないからだをつくること、予防医学、未病に関心がうまれ、東洋医学の勉強を始める。臨床の場でも東洋医学を取り入れることで、治療の幅が広がることを感じ、西洋薬のメリットをいかしつつ漢方の処方も行う。また、医療機関で患者の病気と向き合うだけでなく、医療に関わる人たちに情報を伝えることの重要性を感じ、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
【前回の記事】
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・40・50代の口は臭い?更年期世代の口臭対策法
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