更年期は春の肌荒れに注意!春のスキンケアのコツ
つやプラ / 2023年4月4日 12時0分
春になると、肌のトラブルに悩む方が増える傾向にあります。
とくに、更年期には女性ホルモンの減少によって、肌トラブルを起こしやすくなるのをご存知でしょうか?
今回は、薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、更年期における春の肌荒れと、その対策方法について教えていただきました。
■春に陥りやすい「ゆらぎ肌」
ゆらぎ肌とは、肌のバリア機能が低下し、一時的に敏感になったり肌荒れしやすくなったりしている状態です。さまざまな原因がありますが、とくに3〜5月の春に起こりやすいといわれています。
春にゆらぎ肌になりやすい原因として、下記のようなものが考えられます。
寒暖差
春は、気温が日々変わりやすく、とくに昼と夜の寒暖差が激しい季節です。
寒暖差によって自律神経が乱れると、肌のバリア機能も低下することで、ゆらぎ肌になってしまうのです。
強い紫外線
肌内部にまで届き細胞を傷つける紫外線の一種、UV-Aは、春になると夏と同レベルまで増加します。
春になって、シミやしわ、ハリのなさが気になるようになるのは、紫外線ダメージが影響している可能性が高いといわれています。
花粉
花粉によるアレルギー反応やティッシュの摩擦などの刺激は、肌のバリア機能を低下させてゆらぎ肌を起こしやすくします。
環境の変化
春は、仕事や生活など、環境の変化が起きやすい季節でもあります。
環境の変化はストレスになり、自律神経を乱すので、ゆらぎ肌に影響する可能性があります。
■更年期はとくに春の肌荒れに悩みやすい
更年期におけるエストロゲンの減少は、肌のバリア機能や乾燥を引き起こし、ゆらぎ肌を起こしやすくします。
さらに、加齢によって肌のターンオーバーが遅くなっているので、肌荒れがなかなか治らないことも影響しています。
このような原因から、今まで肌のゆらぎを感じたことがなくても、更年期に入ってから春の肌荒れに悩むようになったという方は少なくありません。
■40代からの春のスキンケアのポイント
春のゆらぎ肌を予防・改善するためのスキンケアのポイントを3つご紹介します。今の時期から実践して、バリア機能の低下を防ぎましょう!
肌の摩擦を減らす
肌がゆらいでいるときは、少しの刺激でもダメージにつながることがあります。
洗顔やスキンケア時には、いつも以上に摩擦を避けて、優しく肌に触れましょう。
また、普段から摩擦を避けるお手入れを意識すると、肌のバリア機能を損なわず、ゆらぎ肌の予防につながります。
紫外線を浴びすぎない工夫を
前述の通り、紫外線はゆらぎ肌の原因のひとつです。
外出時には日焼け止めを必ず塗り、日傘や帽子などのUVカットアイテムも取り入れましょう。
また、紫外線は、窓ガラスを透過して室内にも届きます。UVカット効果がある窓ガラスフィルムやカーテンの設置もおすすめです。
念入りな保湿ケア
肌の乾燥は、バリア機能の低下につながります。
念入りに保湿をして肌の潤いを十分に保つことは、ゆらぎ肌の早期改善や予防に役立ちます。
日中も、乾燥を感じたらすぐに保湿できるように、ミストやクリームなどを持ち歩きましょう。
また、通常のスキンケアがしみるときは、ワセリンや医薬品の保湿剤を使って、刺激を減らしながら保湿するのも大切です。
■春の肌荒れは漢方で内側からケアするのもおすすめ
春の肌荒れ対策には、漢方薬の服用もおすすめです。漢方薬は肌荒れの原因を根本から改善し、ゆらぎにくい健康的な肌を目指します。
更年期女性における春の肌荒れは、ホルモンバランスの乱れや新陳代謝の低下、紫外線によるダメージ、血行不良などが原因と考えられます。
春の肌荒れに悩む方には、以下のような働きをもつ漢方薬で根本からの改善を目指します。
・新陳代謝をよくして肌のダメージを回復する
・血行を促進して肌に栄養を届け、肌の代謝をよくする
・肌の乾燥で生じるかゆみや炎症を改善する
漢方薬は、肌荒れの原因を根本から改善するため、潤いのある健康的な肌を手に入れることができます。
体質改善のためにバランスのいい食事や運動習慣を取り入れることは難しいかもしれませんが、漢方薬は毎日飲むだけなので無理なく続けられるのもメリットです。
春の肌荒れにおすすめの漢方薬
当帰飲子(とうきいんし)
血(けつ)を増やして、流れを整えることで、栄養と潤いを届け、乾燥肌やかゆみに働きかけます。冷え症の方におすすめです。
温清飲(うんせいいん)
血流を整え、からだの熱を下げることで、栄養と潤いを与えて肌の炎症を抑えます。肌の色つやが悪く、のぼせがある方におすすめです。
長引く肌荒れには、中長期的な服用で、ゆらぎにくい肌への体質改善を目指しましょう。
漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶことが大切です。体質に合わない場合、十分な効果を得られないだけでなく、副作用が生じることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師などにご相談ください。
最近はオンラインで漢方薬の専門家に、自分に合った漢方薬を気軽に無料相談できるサービスもありますので、試してみるのもいいでしょう。
■ゆらぎ肌を予防して、春の美肌をキープしよう
更年期における春のゆらぎ肌には、刺激を減らすスキンケア、紫外線を避けること、保湿がポイントです。また、専門家に相談して、漢方薬で体質改善を目指すのもいいでしょう。
ゆらぎ肌を予防して、春の美肌をキープしましょう!
【監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】
薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。
【前回の記事】
・春は自律神経が乱れやすい?乱れを整える方法3つ
・体の臭いに変化が!?意外な更年期の症状3つ
・花粉症で喉が痛いなら!やるべき喉対策3つ
・閉経後は不調が起きやすい?更年期世代が受けるべき検査
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