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春は自律神経が乱れやすい?乱れを整える方法3つ

つやプラ / 2023年3月23日 19時30分

春は自律神経が乱れやすい?乱れを整える方法3つ

ぽかぽか陽気の春がやってきました。嬉しい半面、春は自律神経が乱れやすく、体調不良や不眠、やる気が起きないなどの不調を感じる人が多くなる季節です。

今回は、横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長の医師、横倉恒雄先生、および薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、春に起こりやすい自律神経の乱れとその対処法について教えていただきました。

■春は自律神経が乱れやすい季節

自律神経は、活動するための「交感神経」と、リラックスするための「副交感神経」で成り立っています。これらがバランスをとり合いながら、体温や内臓、精神状態などをコントロールしています。

また、春には気圧の差が激しくなり、暖かい日と寒い日が交互にやってきます。さらに一日のうちで昼夜の寒暖差がとても大きいのも、春ならではの気候です。

このような環境下ではからだにストレスがかかりやすくなり、交感神経が常に優位な状態が続いて、自律神経のバランスが乱れやすくなってしまうのです。

■更年期は春の不調が強く出やすい

更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンが急激に減少するため、自律神経のバランスが乱れやすいといわれています。更年期障害が起こるのもこのためです。

そこに、春の気候や環境変化によるストレスが加わることで、さらに不調が強く出やすくなってしまうのです。

■春の自律神経ケアのポイント

春の不調を無理なく改善していくために、日々の習慣として意識的に自律神経を整える工夫を取り入れましょう。

おすすめの3つの方法をご紹介します。

ビタミン・ミネラルを摂る

自律神経を整えるには、ビタミンやミネラルを十分に摂ることが大切です。

以下にご紹介するようなビタミン・ミネラルをたっぷり含む食品を意識して摂るようにしましょう。

ビタミンC

ビタミンCは、抗ストレス作用のある副腎皮質ホルモンの合成を助けるので、ストレス緩和に役立ちます。

ビタミンCを含む食材例:レモン、キウイ、いちご、ブロッコリー、パプリカ

ビタミンB

ビタミンBは神経伝達物質の合成に関わり、脳細胞を活性化することで憂鬱な気分を和らげる働きがあります。

ビタミンBを含む食材例:バナナ、豚肉、玄米、ほうれん草、納豆、レバー

カルシウム

カルシウムは交感神経を抑え、脳の興奮を和らげてイライラを鎮める働きを持ちます。

カルシウムを含む食材例:牛乳、チーズ、ヨーグルト、小魚、大豆

マグネシウム

マグネシウムは、交感神経を抑えて、体内の多くの酵素の働きを助けます。

マグネシウムを含む食材例:ごま、アーモンド、海藻、大豆

湯舟に浸かってリラックスする

高ぶった交感神経を鎮め、副交感神経を優位にするために、湯舟でのバスタイムはとても有効です。

少しぬるめのお湯(38~39度)にゆっくり浸かってリラックスするといいですね。お気に入りの香りの入浴剤やアロマエッセンスを入れるのもおすすめです。

散歩をする

早起きして、日光を浴びながら散歩をするのもおすすめです。パソコンやスマホなどの液晶画面から離れて遠くの景色を見たり、花の香りを感じたりしながら楽しんでみてください。

いつもより少し遠くまで、お弁当を持ってお花見がてら歩いてみるのもいいですね。

■自律神経の乱れには漢方もおすすめ

自律神経のバランスが崩れてつらいときには、漢方薬の活用もおすすめです。漢方薬は、心療内科でも自然由来の治療薬として処方されています。

自律神経の乱れを引き起こす原因としては、気候や気温の変化だけでなく、ホルモンバランスの乱れやストレス、緊張、過労などが考えられます。

春の自律神経の乱れに対しては、以下のような働きを持つ漢方薬を選び根本改善を目指します。

・興奮を鎮める

・血流をよくして自律神経の乱れを整える

・消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする

漢方は心とからだ全体のバランスを整えるので、自律神経の乱れの改善を得意としています。自律神経を整えることで、イライラや気分の落ち込みが生じにくい体質を手に入れることもできます。

自律神経の乱れにおすすめの漢方薬

加味逍遙散(かみしょうようさん)

気を巡らせて過剰な熱を冷ますことで、自律神経の乱れを整えます。不安がありイライラしやすく便秘傾向の人に。

冷え症、月経不順、月経困難、更年期障害などにも用いられます。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

喉や胸部に滞った気を取り除き、精神の緊張をゆるめます。気分がふさぎ、動悸やめまいなどのある人に。

不安神経症、神経性胃炎、咳、しわがれ声、不眠症などにも用いられます。

慢性的に自律神経の乱れによる不調が気になる場合には、中長期的な服用で体質からの改善を目指しましょう。

漢方薬はご自分の体質に合ったものを選ぶことがとても大切です。体質に合わないものを飲み続けると、効果がないばかりか副作用が起こる場合もあります。

最近は漢方薬の専門家に、オンラインで自分に合った漢方薬をおすすめしてもらえるサービスが人気です。困ったときは無料で相談できます。

■春の不調は対処できる

春に増えがちな自律神経の乱れへの対処法をご紹介しました。食事、入浴、散歩、漢方薬など、ご自分に合ったものを取り入れて、春を快適に過ごしましょう。

【監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生 プロフィール】

監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生

医学博士/医師(婦人科、心療内科、内科など)。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。著書『病気が治る「脳」の健康法』『脳疲労に克つ』他。

【漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】

漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん

薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。

【前回の記事】
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