塗るだけじゃダメ!?正しい日焼け止めの塗り方
つやプラ / 2023年4月8日 20時30分
美肌を保つために日焼け止めを塗って外出したはずなのに、日焼けしてしまった……なんてことはありませんか?
もしかしたら、塗り方に原因があるのかもしれません。
紫外線が強くなるこれからの季節に向けて、正しい日焼け止めの塗り方や日焼け後の対処法を、よしき皮膚科クリニック銀座院長の吉木伸子先生に教えてもらいました。
■紫外線対策、UVケアは春からしっかりと!
「紫外線対策のための、日焼け止めやUVケアは夏だけ」と思っていませんか?
3月の紫外線量は9月と同等で、5月には真夏並みの強さになるそうです。また、雨や曇りでも紫外線量は弱くなるものの、まったくなくなるわけではないのだとか。
吉木先生によると、「特に春先は強い日差しを感じることが少ないため油断しがちですが、日焼けを防ぐためには3月頃からUVケアを行うことが重要」だそう。
「紫外線による肌ダメージは、乾燥による肌荒れだけでなく、シミやそばかす、シワ、たるみなどの肌トラブルにつながります」とのことなので、日頃から日焼け止めでしっかりUVケアを行うことが大切です。
■日焼け止めの選び方
UVケアとして行いたいのは、日焼け止めを塗ること。日焼け止め商品には「SPF/PA」の表示があり、数値が高いものを選びがちですが、気をつけるポイントはあるのでしょうか。
吉木先生によると、「日焼け止めは、SPFやPAが高いものを選べば良いというわけではありません。肌との相性はもちろん、シーンに合わせた日焼け止めを選ぶことが大切」とのことです。
SPFとPAの違い
SPF(Sun Protection Factor)
シミやそばかすの原因となるUV-B(紫外線B波)をカットする効果の高さを示す数値です。
数値が大きいものほど効果が高く、SPF50を超えるものは「SPF50+」と表示されています。
PA(Protection grade of UV-A)
シワやたるみの原因となるUV-A(紫外線A波)をカットする効果を、「+」~「++++」の4段階で表した指標です。
+の数が多いほどUV-Aをカットする効果が高くなります。
日焼け止めはこう選ぼう
吉木先生いわく、「敏感肌の人は、刺激になりにくいノンケミカルや紫外線吸収剤不使用のパッケージ表示の製品を選ぶのもポイント」だそう。さらに、無香料・無着色など低刺激な日焼け止めを選んで、できるだけ肌に刺激を与えないように」とのことです。
また、買い物や散歩などのちょっとした外出なのか、海や山など日差しが強く長時間のアウトドアレジャーなのかなど、シーンに合わせて、日焼け止めの数値を選ぶのもポイントだそう。
■日焼け止めを正しく塗って、紫外線をブロック!
日焼け止めは、塗り方次第で効果を最大限に得られないこともあります。どんな塗り方が問題なのでしょうか?
正しい塗り方についても伺いました。
「日焼け止めは、しっかり保湿した肌に、たっぷりの量の日焼け止めを、ムラなく均一に塗ることが大切です。塗り方にもコツがあります」(吉木先生)
日焼け止めの正しい塗り方をご紹介します。
塗り方:顔
日焼け止めをムラなく塗るためには、5点置きがおすすめです。
大きめのパール粒大くらいの量を手に取り、両頬、鼻、額、あごの5点に置いて、塗り広げていきます。指全体を使って、顔中心から外側に向かって、すみずみまで塗るのがコツです。
全体を均一に塗り終えたら、同量の日焼け止めを手に取り、再度5点置きで重ね塗りします。そうすることで塗りムラや塗り残しを防ぐことができ、日焼け止めの効果が持続します。
塗り方:体
体では塗る範囲が広いので、日焼け止めを容器から直接肌の上に出して塗ります。
塗る範囲に合わせて線状にたっぷりと出すのがポイントです。手のひら全体で大きく円を描くようなイメージで塗り広げていきます。
手の甲から腕にかけては日焼けしやすい部位なので、顔と同様に、全体を塗った後に重ね塗りをして、紫外線から肌をしっかり守りましょう。
塗り直しのタイミング
日焼け止めの効果を保つには、2~3時間おきに塗り直すのがポイントです。ただし、汗をかいたり、水を浴びたりした時には、間隔にこだわらず頻繁に塗り直すことが大切です。
■うっかり日焼けしたら?日焼け後の対処法
正しい塗り方をしなかったり、UVケアを忘れたりして、うっかり日焼けしてしまったときのケアについても伺いました。
「日焼け後の肌は熱を帯びて、水分が蒸発し乾燥しています。基本のスキンケア用品を使って、肌を十分に保湿しましょう。ただし、赤みやヒリヒリ感が残っている場合は、保湿ケアの前によく冷やして肌の炎症を鎮めます」(吉木先生)
炎症が落ち着いていても、スキンケア用品がヒリヒリする場合もありますよね。日焼け後の肌は敏感になっているため、基本のスキンケア用品が合わないことがあるのだそう。
その場合は、「化粧品を敏感肌用に変えるなどして、できるだけ低刺激なものを選んでください。化粧水をつける時もパッティングではなく、肌に負担をかけないように、やさしくハンドプレスで浸透させましょう」(吉木先生)
「日差しが弱いから大丈夫」と、日焼け対策を油断していると、後々の肌トラブルの要因に。正しいケアを習慣にして、紫外線から肌をしっかりブロックし、若々しくきれいな素肌を目指したいですね。
協力:ユースキン製薬株式会社
監修:よしき皮膚科クリニック銀座院長 吉木伸子先生
(ビューティー&ヘルスライター 町山町子)
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