なぜか疲れる原因は?夏に注意すべき習慣3つ
つやプラ / 2023年7月29日 12時0分
猛暑日が続くなか、冷房の効いた部屋で過ごす時間が長くなると、「なぜか疲れる」「なんとなくダルい」などと感じることはありませんか?
理学療法士で睡眠の専門家でもある筆者が、夏の疲れの原因と対策をご紹介します。
■夏の疲れの原因
冷房により体が冷えると、屋外との温度差によって自律神経も乱れやすい状態になります。その結果、ダルさや倦怠感、食欲不振などの症状が現れている方も多いのではないでしょうか。
さらに、暑さのせいで冷たい物ばかりを食べるとさらに体が冷えて、消化機能も低下するので、食欲低下につながります。
また、花火大会や夏祭り、お盆休みを利用した帰省や旅行など、アクティブに動き回ることが多い時季でもあります。そのため、気づかないうちに疲れがどんどんたまって、体調を崩す原因になることもあるでしょう。
■夏の疲れの対策3選
夏の疲れが出やすいこの時期に気をつけたいことと、その対策をご紹介します。
(1)冷やしすぎに注意!
夏の疲れの大きな原因は、暑さや寒暖差などからくる自律神経の乱れが最も多いと考えられています。
厳しい暑さが続けば、冷房の効いた室内と外気温の差はますます大きくなり、なかなか自律神経の乱れが回復せず、ダルさを感じる方も増えることでしょう。
自律神経が乱れると睡眠の問題を感じやすくなります。身体が完全に回復せず、起床後に疲れを感じることも。
また、十分な睡眠が取れずに、イライラして集中力が低下するなどの負の連鎖を繰り返す場合もあります。
暑さで冷たい飲み物や食べ物ばかりを食べていると、胃腸の調子も乱れて、食欲低下や胃もたれのような重だるい感じを感じることもあります。
冷やしすぎ・冷えすぎ対策を
寒暖差からくる疲労の場合は、屋内外の気温差を小さくするため、睡眠時はもちろん日中でも部屋の冷やしすぎは禁物です。
ただし、節電意識の高まりからエアコンの使用を我慢したり、設定温度を高くしすぎたりすると、命の危険を感じる程の猛暑日が続く夏は、熱中症のリスクが高まります。
室内外の温度差が開きすぎないように、部屋の温度や湿度管理に注意し、扇風機などを使用して調節しましょう。
また、冷房の部屋にいる時は、靴下や羽織モノを活用するのも、冷えすぎ防止にはおすすめです。
(2)運動不足に注意!
夏は暑さで、つい室内にこもりがちになる方も多いのではないでしょうか。
運動不足になると、代謝の低下により血液や水分の循環が悪くなったり、筋力低下により疲労を感じやすくなったります。
また、精神的疲労や神経的疲労も、運動不足が原因で蓄積されることがわかっています。
朝夕に運動し、休日に「積極的休息」を
運動不足による疲労の場合は、朝夕の涼しい時間を有効活用し、積極的に体を動かす工夫が必要です。
疲労回復の方法には、ただ寝ているだけの「消極的休息(パッシブレスト)」と、軽く動くことで身体疲労を回復させる「積極的休息(アクティブレスト)」の2つがあります。
休日に「積極的休息」を行うことは、スポーツ選手の世界では一般的な常識になりつつあります。
夏の定番である朝のラジオ体操に参加すれば、規則正しい生活にもつながり一石二鳥です。さらに、涼しい時間帯に普段やらない窓や網戸、カーテンなどの掃除を行うことも、運動不足解消におすすめの方法です。
(3)バランスのとれた食事を!
なんとなくカラダがダル重く感じ、暑いからとつい冷たいものばかりを食べたり、のどこしの良いそうめんや麺類を食べたりする機会が多くなりがちではないでしょうか。
夏バテ予防のためにも不足しがちなタンパク質やビタミン、汗などで不足しがちなミネラルなどを意識して摂り、栄養バランスのとれた食事を心がけることも重要です。
暑さで体調不良を感じていたり、食欲が低下したりしているのに、「体力をつけるため!」と言って、脂っこいウナギやステーキを選ぶのは身体への負担になります。
「お味噌汁」を夏疲れ対策に
そんな時は日本のソールフード、お味噌汁がおすすめの一品です。
味噌やワカメなどからは、汗で流れがちな塩分やミネラルを摂れますし、アサリやシジミなどの貝類が具材なら、肝機能を高めるタウリンも豊富。
夏野菜を入れた具沢山のお味噌汁は、手間もかからず、弱った内臓を元気にしてくれることでしょう。
夏の疲れが出やすいこの時期に気をつけたいことと、対策をご紹介しました。温暖化の影響で、過去に例をみない気候が続いています。無理はせず、ご紹介した対策を生活の中に取り入れてみてください。
(著者/講師・理学療法士 矢間 あや)
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