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バルサミコとワインの違いは?プロが教える「酢」の種類

つやプラ / 2016年7月29日 12時0分

疲労回復効果や血液サラサラなどの健康効果が高いことで知られる「酢」。酢には、米酢、赤酢、黒酢、もろみ酢、バルサミコ酢などの種類がありますが、その違いをご存じですか? 原料となる食材の違いで風味も栄養素も違います。おさらいしてみましょう!

■ツンと酸っぱい!もっとも一般的な「米酢」

一般的な酢といえば、米を原料として作られる米酢を指します。白米と麹菌でアルコール発酵させた後、酢酸発酵して作られます。ツンとした香りと酸味のもとである「酢酸」が多く含まれます。

■ブドウ果汁を木の樽で熟成させる「バルサミコ酢」

イタリアのモデナ地区で作られるバルサミコ酢は、ブドウ果汁をオークや桜などの木の樽で発酵・熟成して作られます。日本や中国の酢と違うところは、麹などの菌を加えずに、自然発酵で作られるところ。樽由来の香りや、長期熟成による豊かな味をもち、ポリフェノールも豊富です。

■ブドウ果汁をアルコール発酵させた「ワインビネガー」

バルサミコ酢と同じようにブドウ果汁を原料としていますが、ワインビネガーは米酢などと同じように、酵母によってアルコール発酵させた後、酢酸菌によって発酵させて作られます。赤と白があり風味が異なりますが、どちらも酸味の強い酢です。

■長期熟成した黒色の「黒酢」

米や玄米を主原料で、長期熟成によって黒色になった酢が黒酢です。発酵・熟成過程で、アミノ酸やビタミン、ミネラルが生まれ、アミノ酸に関しては一般的な酢の10倍も含まれているそう。またリラックス効果でお馴染みのGABAが豊富なことでも有名です。熟成が進むほどまろやかな味わいになり、酸味はほとんどなく甘味を感じる黒酢もあります。

■泡盛から作られる!ストレートで飲める「もろみ酢」

泡盛のもろみから作られる酢です。酸味はほとんどなく、ストレートでも飲めます。黒麹菌によって発酵して作られる泡盛のもろみには酸味のもとである酢酸が少なく、クエン酸が多く含まれ、アミノ酸も豊富です。

■もち米でできています!中国の伝統的な「香酢」

中国の伝統的な酢である香酢は、もち米などを原料とし長期発酵・熟成して作られます。この長期発酵・熟成の過程で独特の香りが生まれるだけでなく、アミノ酸などのうま味が増しています。米酢と比べるとアミノ酸や有機酸が豊富に含まれているため、健康酢としても人気。

■まろやかな伝統の「赤酢」

江戸時代には、酢といえば「赤酢」だったといわれています。酒粕を長期熟成させて作られた赤酢は、酒粕由来のアミノ酸やビタミン、ミネラルが豊富。ツンとした酸味が少なく、まろやかな酢です。

ひと言で「酢」と言っても、種類も多く、味も香りも異なります。酢に含まれるアミノ酸には、疲労回復を早める働きがあることがわかっていますから、お好みの酢を見つけて、夏バテ予防に取り入れてみてはいかがでしょうか。
(美養フードクリエイター 岩田 麻奈未)

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