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腕があがらなくなる!?要注意な肩の痛みの特徴

つやプラ / 2023年11月20日 20時30分

腕があがらなくなる!?要注意な肩の痛みの特徴

「急に腕が上がらなくなった!」「肩が痛くて夜も眠れない」。このような悩みを抱えている場合、まずは病院を受診して原因を調べてもらうことが大切です。

医師のアドバイスを受けながらセルフケアを実践すると、痛みの改善を促せます。

今回は、横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長の医師、横倉恒雄先生、および薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、注意すべき肩の痛みについて教えていただきました。

■腕が上がらなかったり肩が痛くなったりする原因

腕が上がらなかったり肩が痛くなったりする場合は、なんらかの肩の病気になっている可能性があるので注意が必要です。

肩の動きや痛みに関係する代表的な肩の病気を3つ紹介します。

(1)肩関節周囲炎

肩関節周囲炎とは、肩の炎症が原因で起こる病気の総称です。

肩の痛みで腕を動かしづらい症状が特徴で、原因がわからないケースもあります。

一般的には四十肩や五十肩と呼ばれ、40代や50代の方が悩まされることの多い肩の病気です。

(2)肩峰下(けんぽうか)インピンジメント症候群

肩峰下インピンジメント症候群とは、肩を頻繁に動かすことで、腱板や肩峰下滑液包(けんぽうかかつえきほう)に炎症が起こって肩が痛くなる症状です。

腱板とは肩関節を取り巻く4つの筋肉とつながる腱の総称です。

4つの筋肉とは、棘上筋(きょくじょうきん)、棘下筋(きょくかきん)、肩甲下筋(けんこうかきん)、小円筋(しょうえんきん)のことで、肩の動きにおいて重要な役割を果たします。

また、肩峰下滑液包とは、肩甲骨の一部である肩峰という骨の下にある柔らかい袋状の組織です。袋の中は液体で満たされクッションのような働きをし、腱板を保護する役割があります。

肩に負担がかかって腱板と肩峰下滑液包が損傷すると、腕を上下させる途中で痛みを感じるようになります。

(3)腱板断裂

腱板断裂とは、先述した4つの腱で構成される腱板が断裂した状態です。

断裂すると一部の筋肉がうまく機能しなくなるため、筋力低下が起こります。

その結果、腕を上げた状態を維持できずに、腕の位置が徐々に下降する現象がみられます。

腱板が断裂すると、動かすときや就寝しているときに痛みを感じることが多いです。その一方で、無症状のこともあり、本人が気づかずに過ごすケースもみられます。

■自己判断は危険!原因特定のために病院を受診

腕があがらなくなる!?要注意な肩の痛みの特徴

腕が上がらなかったり、肩が痛かったりする場合は、肩の病気が原因として考えられます。

そのため、自己判断でセルフケアをしたり、治療を受けずに放置したりすると、症状が悪化する可能性があり危険です。

整形外科を受診して、レントゲンやMRIの検査を受け、肩の状態を確認してもらいましょう。

医師からリハビリや安静にするなどの生活指導を受けた場合は、まずは指示を守って過ごすことが大切です。

■肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)の場合はどうする?

医療機関を受診すると、肩の状態に合わせた生活指導を受けられます。

ここでは、肩の病気のなかでも、とくに頻繁にみられる肩関節周囲炎を例に対処法を紹介します。

(1)無理に動かさない

肩関節周囲炎になった初期のころは、激しい痛みを伴うことが多いです。炎症が激しいため、就寝中にうずくような肩の痛みがあり、眠れないこともあります。

この時期は急性期や炎症期と呼ばれ、安静にして患部の回復を促すことが基本です。

腕を無理に動かしたり、重いものを持ったりするのを避け、肩に負担をかけないようにしましょう。 

(2)腕の下にクッションを敷いて寝る

急性期に肩が痛くて眠れない場合は、ひじの下にクッションを敷いて眠るといいでしょう。

ひじの下に敷いたクッションが支えとなって肩が安定するので、痛みが和らいで眠れる可能性があります。

(3)痛みが軽くなったら動かす訓練をする

痛みが軽くなったら、肩を動かす訓練をしましょう。

急性期を過ぎると痛みが落ち着いて、慢性期に移行します。

慢性期は、肩が固まって腕が上がらなくなる時期で、拘縮期とも呼ばれます。

肩が固まるのを防ぐためにも、積極的に肩を動かす訓練をするといいでしょう。

また、肩が冷えると、痛みが強くなることがあるため注意が必要です。カイロや温湿布などで肩を温め、冷やさないようにしましょう。

■肩の痛みでお悩みの場合は漢方薬もおすすめ

腕があがらなくなる!?要注意な肩の痛みの特徴

肩の痛みでお悩みの場合は、根本改善が期待できる漢方薬の利用もおすすめです。

肩の痛みの改善には、「血流をよくして肩の筋肉をゆるめる」「肩の筋肉に栄養や酸素を届けて疲労を軽減する」「水分の循環をよくして老廃物や疲労物質を排出する」「からだを温めて筋肉をゆるめる」といった漢方薬を選びます。

四十肩や五十肩などの肩関節周囲炎の改善を目指す際には、飲んでみるといいでしょう。

肩の痛みのお悩みにおすすめの漢方薬

桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)

温めると痛みが和らぐ場合に適している漢方薬で、関節痛や神経痛、リウマチなどにも用いられます。冷えによって滞った気(生命エネルギー)の流れを改善することで、筋肉のけいれんや痛みに働きかけます。

二朮湯(にじゅつとう)

とくに上半身の痛みやしびれに適している漢方薬で、五十肩の適応があります。上半身にたまった余分な水分を取り去ることで、重だるい痛みに働きかけます。

慢性的に肩の痛みや腕が上がらない症状が気になる場合には、中長期的な服用で体質からの改善を目指しましょう。

また、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶことが大切です。体質に合わない場合、十分な効果を得られないだけでなく、副作用が生じることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師などにご相談ください。

最近はオンラインで漢方薬の専門家に、自分に合った漢方薬を気軽に無料相談できるサービスもあるので、試してみるのもいいでしょう。

■肩の症状が気になる場合は病院を受診しよう

腕が上がらなかったり、肩が痛かったりする場合、さまざまな肩の病気の可能性が考えられます。自己判断でセルフケアを実施すると症状が悪化する可能性があるので、まずは医療機関を受診して原因を調べてもらいましょう。

【監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生 プロフィール】

監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生

医学博士/医師(婦人科、心療内科、内科など)。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。新刊本『今朝の院長の独り言』(青春出版社)は10万人の患者が癒されたポジティブなメッセージに溢れていると話題に。

【漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】

漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん

薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。

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