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ほてるのに寒い!冬のホットフラッシュ対策3つ

つやプラ / 2024年1月20日 12時0分

ほてるのに寒い!冬のホットフラッシュ対策3つ

寒さの厳しい冬は、着込みたくなる季節ですね。

しかし、更年期になると、急なホットフラッシュに対する心配から、「着込んでいいものか」と悩む方も多いのではないでしょうか。

今回は、横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長の医師、横倉恒雄先生、および薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、冬のホットフラッシュ対策について教えていただきました。

■冬のホットフラッシュの特徴は?

ホットフラッシュとは、のぼせやほてりで急に頭部が熱くなったり、汗がとまらなくなったりする症状です。

とくに、冬のホットフラッシュは寒いなかでもからだが熱く感じられるので、周囲の環境と自分の感覚とのギャップで不快感を覚えやすいことが特徴です。

厚着したなかでホットフラッシュが起きたときは、脱ぎたくても脱げずに困った経験をしたこともあるのではないでしょうか。

■ホットフラッシュの原因

ホットフラッシュの原因として、ホルモンバランスの乱れと自律神経の不調が考えられます。

(1)ホルモンバランスの乱れ

ホットフラッシュの原因は、ホルモンバランスの乱れが原因のひとつといわれています。

ホットフラッシュが起こる更年期は、卵巣機能の低下で女性ホルモンの分泌が急激に減少して、バランスが崩れやすくなる時期です。

女性ホルモンが減少すると、その分泌を促そうと脳の視床下部や下垂体が指令を出します。

しかし、卵巣機能が衰えているため女性ホルモンが卵巣から分泌されずに、減少したままなので脳が混乱。それが自律神経の乱れにつながります。

(2)自律神経の不調

女性ホルモンの分泌を促す役割のある視床下部には、自律神経のバランスを整える働きもあります。

視床下部は脳の一部であるため、女性ホルモンのバランスが崩れて脳が混乱すると、自律神経も乱れがちに。

自律神経の働きにより、発汗や血管の収縮・拡張が調節されることで体温は維持されています。

そのため、更年期に女性ホルモンのバランスが乱れて自律神経が不調に陥ると、体温をうまく維持できなくなるため、ホットフラッシュの症状があらわれるのです。

■自分でできる冬のホットフラッシュ対策法

ほてるのに寒い!冬のホットフラッシュ対策3つ

すぐにできる冬のホットフラッシュ対策を紹介するので、ぜひ実践してみてください。

(1)重ね着を工夫する

急なホットフラッシュに備えて、重ね着を工夫するといいでしょう。

冬物の衣類の下に、夏物の半袖Tシャツを着用するのがおすすめです。

急にからだが熱くなっても、すぐに脱ぎ着ができるようにしておくと対応しやすくなります。

また、汗が気になる場合は通気性の高い下着を着用したり、予備の下着を準備したりして快適さを保ちましょう。

(2)部屋の室温や湿度を調整する

部屋の室温や湿度を調節するのもおすすめです。

たとえば、環境省では室温20度で快適に過ごすライフスタイルとしてウォームビズを推奨しています。

ウォームビズにならい、厚着をして室内の温度を20度くらいに設定しておけば、ホットフラッシュが起こっても着衣を脱ぐことで対応できます。

また、暖房をつけると、湿度が低下しがち。湿度が低いと乾燥して、更年期に多い肌のかゆみにつながる可能性もあります。

湿度40%以上を目安に、適度に換気しながら加湿しましょう。

(3)腹式呼吸をする

急に起きたホットフラッシュを落ち着かせるためには、腹式呼吸をするのもおすすめです。

ホットフラッシュは、自律神経が活動状態に傾くと症状が出やすくなります。

そこで、次の手順で腹式呼吸を実践してリラックスしてみましょう。

腹式呼吸の行い方

ホットフラッシュが起こりそうな感じがしたら、以下の要領で腹式呼吸を実践してみてください。

(1)楽な状態で座ります。

(2)みぞおち(肋骨の下中央のくぼんだところ)に手を当てます。

(3)みぞおちが膨らむのを感じながら、ゆっくりと鼻から息を吸い込みます。

(4)みぞおちが凹んでいくのを感じながら、鼻から息を吐きます。

■病院でのホットフラッシュ治療法

ほてるのに寒い!冬のホットフラッシュ対策3つ

ホットフラッシュの症状がつらく、日常生活に支障がでている場合は、病院を受診して医師に相談しましょう。

病院では、ホルモン補充療法(HRT)やプラセンタ注射、漢方薬などの方法で、ホットフラッシュの治療が行われます。

(1)ホルモン補充療法(HRT)

ホルモン補充療法とは、女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンを補う治療法です。のぼせやほてり、発汗といったホットフラッシュの症状に高い効果を発揮するとされています。

ただし、ホルモン補充療法は婦人科系のがんや血栓症のリスクが高まる可能性もあるため、定期的な婦人科検診を行い、医師としっかり相談しながら行う必要があります。

(2)プラセンタ注射

プラセンタとは、人の胎盤から生成された胎盤エキスのこと。プラセンタには自律神経のバランスを整えたり、内分泌バランスを整えてホルモンバランスを調整したりする働きがあります。

更年期症状や月経に関連する症状に効果があり、肩こりや腰痛、乾燥肌の改善や美白効果など、女性に嬉しい効果が得られるのも特徴です。

ただし、プラセンタを注射した部位の痛みや、発熱などの副作用がみられる場合があること、また、献血ができなくなるといった注意点があるので、担当医と相談して検討してください。

(3)漢方薬

自然由来の漢方薬も、ホットフラッシュの標準治療のひとつとして取り入れられています。

漢方薬は、ホットフラッシュの原因となるホルモンバランスや自律神経、血流の乱れにアプローチをして、根本改善を目指します。

ホットフラッシュに悩む女性は、自律神経を整えてからだにこもった熱を発散させたり、血流をよくして寒熱のバランスを整えたりする漢方薬を利用するといいでしょう。

ホットフラッシュにおすすめの漢方薬

ホットフラッシュにおすすめの漢方薬は次の2つです。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

疲れやすく、イライラや焦燥感が強い方に。からだにこもった熱を発散させることで、精神を安定させるとともに、ホットフラッシュやめまい、不眠に働きかけます。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

体格がしっかりしており、のぼせやすい方に。滞った血の巡りを解消して熱の偏りをなくし、下半身の冷えや冷えのぼせを改善します。

慢性的にホットフラッシュが気になる場合には、中長期的な服用で体質からの改善を目指しましょう。

漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶことが大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が生じることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師などにご相談ください。

最近はオンラインで漢方薬の専門家に、自分に合った漢方薬を気軽に無料相談できるサービスもありますので、試してみるのもいいでしょう。

■冬のホットフラッシュを予防して快適に過ごそう

冬のホットフラッシュの予防方法について解説しました。着衣を工夫したり、室内環境を整えたりして、急なホットフラッシュに備えて快適に過ごしましょう。

【監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生 プロフィール】

監修医:横倉恒雄(よこくらつねお)先生

医学博士/医師(婦人科、心療内科、内科など)。横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設。故・日野原重明先生に師事。病名がないものの不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。新刊本『今朝の院長の独り言』(青春出版社)は10万人の患者が癒されたポジティブなメッセージに溢れていると話題に。

【漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】

漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん

薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。

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