40・50代が絶対にすべき口臭対策って?
つやプラ / 2024年2月2日 12時0分
40・50代になって、自分の口臭がなんとなく気になったり、周囲から口臭がきついと言われてショックを受けたりしていませんか?
まずは口臭の原因を理解して、しっかりと対策をしていきましょう。
今回は、つのだデンタルケアクリニック院長の角田智之先生、および薬剤師/臨床検査技師の木村英子さんに、口臭の原因と対策について教えていただきました。
■年齢を重ねると口臭がきつくなる原因
年齢を重ねるごとに、だんだんと気になる口臭。その原因がわからずに悩んでいませんか。
口臭がきつくなる3つの原因をみていきましょう。
(1)口腔内の細菌増殖
年齢を重ねるにつれて、免疫が低下して口腔内の細菌が繁殖しやすくなります。免疫とは細菌やウイルスを体内から排除する働きです。
口腔内や内臓に存在する細菌を排除する力が弱くなって、細菌が繁殖して臭いを発するようになり、それが口臭へとつながります。
また、人工歯を入れている場合は、それが細菌繁殖の原因になりえます。銀歯や入れ歯などは、細菌が付着しやすいので口臭が起こりやすくなります。
(2)口腔内のトラブル
口臭につながる口腔内のトラブルとして、歯周病が考えられます。歯周病とは細菌感染によって口の中で炎症が起きた状態です。
年齢を重ねるに従い、歯周病になる人の割合は増加傾向にあります。そのため、自分の口臭が気になる40代以上の方の場合は、歯周病が原因のひとつとして考えられます。
歯周病の原因となる細菌は、食べかすを溶かして硫化水素を発生させます。硫化水素は腐った卵のような臭いがするため、歯周病になると口臭がきつくなるのです。
(3)更年期による唾液分泌の減少
40・50代になると徐々に更年期を迎える人が多くなります。
更年期は唾液の分泌量が減少する時期です。唾液が減少すると、口腔内の細菌が繁殖しやすくなったり、歯周病になりやすくなったりします。
先述したように、それらは口臭の原因となるため、更年期による唾液分泌の減少で口腔内の臭いがきつくなります。
■歯周病や虫歯かも!?原因特定のために歯科医院を受診
口臭がきつく感じられる場合は、歯周病や虫歯になっている可能性があります。
歯科医院を受診して、口腔内の状態を診てもらい、歯周病や虫歯がみられないかチェックしてもらいましょう。
また、歯科医院で口腔内のクリーニングをしてもらうのもおすすめです。
歯科医院のクリーニングを受けると、日ごろの歯磨きでは落とせない汚れを落としてもらえるので、口腔内の環境を清潔に保ちやすくなります。
■40・50代におすすめの口臭対策
40・50代の口臭対策は自分でできるものもあるので、ぜひ実践してみましょう。
3つの対策を紹介するので、参考にしてください。
(1)口腔内を清潔に保つ
口腔内を清潔に保つためにも、正しい歯磨きをこころがけましょう。
正しい歯磨きをするためには、次のポイントを守って歯を磨いてみてください。
・前歯から奥歯に向けて歯を磨く
・歯の根元までしっかり磨く
・歯ぐきの周辺は歯ブラシを45度に傾けて、歯と歯ぐきの間を磨く
・歯の表面は歯ブラシを90度にして、1本1本を丁寧に磨く
歯と歯の間を清潔にするためには、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間に残った汚れを取り除くことも大切です。
(2)水分を補給する
水分を補給して、口の中を乾燥させないようにすると、口臭を防ぐ効果が期待できます。水を飲むと唾液の分泌を促せます。
そのため、唾液が分泌されにくくなる更年期の方にとっては、こまめな水分補給はとくに有効な口臭対策と考えられます。
(3)唾液が出やすくなる食品を食べる
唾液が出やすくなる食品を食べるのも、口臭対策としておすすめです。
たとえば、次のような食品を食べると唾液の分泌を促せます。
・おしゃぶり昆布
・ガム
・梅干し
・レモン
・アーモンド
・ナッツ
ガムはキシリトール入りを選ぶと、虫歯の予防にもなります。
また、よく噛んで食べると唾液の分泌を増やせるので、ゆっくりと食事のできる時間を確保するのもいいでしょう。
■口臭対策には漢方薬もおすすめ
口臭の原因として口腔内トラブルが疑われる場合は、まずは歯科医院を受診することが大切です。さらに口腔内を清潔に保ち、乾燥を防いで細菌の繁殖を防ぎましょう。
同時に、からだの内側からケアして根本改善を目指すために、漢方薬の活用もおすすめです。口臭の原因としては、唾液分泌の減少やストレス、胃腸の不調などが考えられます。
口臭の改善には、水分の循環を改善して唾液分泌を増やしたり、胃腸の働きをよくして消化不良を改善したりする漢方薬を利用するといいでしょう。
口臭対策におすすめの漢方薬
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
口の苦さ、口臭、黄苔のある舌などの症状を伴う胃腸の炎症に用いられます。
麦門冬湯(ばくもんどうとう)
口腔内に潤いを与えることで口渇に用いられます。
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)
排膿作用によって歯茎の炎症や腫れを抑え、歯槽膿漏などが原因の口臭に用いられます。
慢性的に口臭が気になる場合には、中長期的な服用で体質からの改善を目指しましょう。
漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶことが大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が生じることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師などにご相談ください。
最近はオンラインで漢方薬の専門家に、自分に合った漢方薬を気軽に無料相談できるサービスもありますので、試してみるのもいいでしょう。
■口臭対策を実践して爽やかな毎日を!
口臭対策をする場合は口腔内を清潔に保ち、乾燥を防ぎましょう。歯周病や虫歯などのトラブルも考えられるので、歯科医院でチェックしてもらうことも大切です。
口腔内の環境を整えて口臭のない爽やかな毎日を送りましょう!
【監修医:角田智之(つのだともゆき)先生 プロフィール】
つのだデンタルケアクリニック院長/歯科医師/選択理論心理士。1992年、明海大学歯学部卒業。日本大学板橋病院、社会保険横浜中央病院、久留米大学病院、(医)高邦会高木病院歯科口腔外科を経て、2008年福岡市博多区につのだ歯科口腔クリニックを開設。予防診療と舌痛症のメンタルカウンセリングを行っている。専門分野は口腔外科、歯科心身症。
【漢方部分監修者:木村英子(きむらえいこ)さん プロフィール】
薬剤師/臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了。検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う。現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中。
【前回の記事】
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