口呼吸で夏冷えに!?歯科医師が教える「夏冷え予防法」2つ
つやプラ / 2017年8月21日 19時30分
暑さの残る8月後半。季語では「処暑」ですが、この時期から暑さが和らぎ始めるといわれています。でも、仕事中や家の中ではエアコンで寒いくらい。
まだまだ太陽の陽射しは強く、外と中の温度差に苦労していませんか?
寝ている間のエアコンは、もはや欠かせないものになっていますが、夏冷えに困っている方も多いと思います。そこで、エアコンによる夏冷えを予防する身体の仕組みについて知っておきましょう。
夏の過ごし方に重要なのは鼻呼吸です。ヨガなどで鼻呼吸がよいと聞いている方も多いと思いますが、なぜ鼻呼吸がよいのか知っていますか。
口を大きく開けた時に、舌の根元にある左右の舌扁桃、上顎の左右にある口蓋扁桃、耳管開口部の周囲にある左右の耳管扁桃、咽頭扁桃は口腔と鼻腔の裏門を取り囲むように配列されており、これら4つをワルダイエル喉頭輪といいます。
扁桃は、鼻や口からの刺激を起こしやすい場所とされ、体外からの異物などが身体の免疫システムと直接触れ合う場所です。この免疫システムは空気が十分に加湿されていないと働きません。
つまり、暑いからという理由で冷たい飲み物ばかりを多く取っていると、この部分は十分な加湿が行えず、免疫力の低下が起こります。
口呼吸の場合、気道部の扁桃(咽頭扁桃)があまり機能せず働かないため、空気中に存在するホコリ、花粉、PM2.5や黄砂などの空気からの異物がフリーパス状態で体内に入ります。
そして、機能を果たせなくなったワルダイエル喉頭輪は活動を止めてしまいます。結果、異物がここを通過して夏冷えの原因になります。夏冷えにありがちなエアコンをつけたままの睡眠も、この仕組みを理解していると防ぐことができるかもしれません。
1)鼻呼吸
2)温かい飲み物や食べ物
この2つに意識をして積極的に取り入れてください。温かい飲み物としておすすめなのが、米と米麹でできたアルコールの含まれない「甘酒」と「味噌汁」です。
甘酒にはナイアシンやビタミンB6やB1、パントテン酸、葉酸、マグネシウムやマンガン、モリブデン、銅などのミネラルが豊富に含まれています。また、味噌汁には、夏場に不足しやすい塩分が多く含まれています。
冬の寒い時期のものと思われがちな甘酒は、実は夏に飲むもので、エアコンのなかった頃から夏冷え予防に使われていました。暑く湿度の高い残暑のさなかだからこそ、身体を積極的に温めるコツを身につけ、夏本番を乗り切る身体づくりを目指してください。
(歯科医師 ヨガインストラクター 細胞環境デザイン学認定医/KIKU)
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