働く女性が悩む「うなじ首こり」とは?医師が教える首ケア法
つやプラ / 2018年2月14日 20時30分
パソコンにスマホ、育児に家事……と肩や首を酷使しがちな女性にとって、肩こりの悩みは尽きないですよね。ピップ株式会社の調査※では、首のこりに悩む男性が4割であったのに対し、女性は7割弱もいたという結果に。
男性よりも首が細く筋肉量も少ない女性は、肩だけでなく、首のうなじ部分がこってしまう「うなじ首こり」に注意が必要と語る、整形外科医の佐藤務先生に、女性の首・肩こりのメカニズムとケア法を伺いました。
※1 ピップ調べ 2017年8月(20~79歳男女 n=4939)
■女性の首は、男性より5~6㎝細く、血流が滞りやすい
佐藤先生によると、肩こりを訴える患者さんの多くは、首のこりも併発しているとのこと。
「肩こりや首こりは女性の方がなりやすいのは事実です。その理由は、首の特徴の違いにあります。首は、重さが6~8キロもある頭を支え、上下左右に屈伸・回旋など複雑な動きをコントロールしています」
「女性の首は、男性と比較すると5~6㎝も細く、男性に比べて少ない筋肉で重い頭を支えています。血流量は筋肉量に比例するため女性は血流が少なく滞りやすいという特徴があります」
「細くて長い首」に長時間のデスクワークで、首こりに
「さらに、女性は男性よりも首が細長いため、筋肉の負担も増え、長時間同じ姿勢でいた時の影響も大きくなります。日本の働く女性は、デスクワークの時間が長いということもわかっています」
「長時間同じ姿勢でいると、肩や首の周辺の筋肉を動かさないため、筋肉の緊張状態が続き、筋肉内の血流が悪くなります。このように『細くて長い』という女性特有の首の特徴が、首のこりを起こしやすくしているのです」
うがい、目薬、読書……首こりの原因は日常動作にも!?
「ドライアイ対策で目薬をさす、カゼ・インフルエンザ予防のうがいなど、寒い季節に健康のために行っている動作も意外と注意が必要です。上を向く時に首に負担がかかるので、違和感があれば『うなじ首こり』の危険があります」
「ほかにも日常生活の中で、美容院のシャンプー台やうつ伏せで読書をする姿勢も上向きの姿勢が続くため、違和感があれば注意が必要です」
季節の変わり目には要注意。激しい寒暖差が血行不良を誘発
「急な気温の変化で、自律神経が乱れ、血流が悪くなります。血流が悪くなると筋肉が硬直し、首にある血管や末梢神経を圧迫。さらに血行不良が起き、首のこりを引き起こしやすくなるのです」
「首は血管が皮膚に近いために外気の影響を受けやすく、かつ全身の血流と関係しているため、注意が必要です」
■今日から実践!医師おすすめの首の筋トレと血行改善
デスクワークなどで首を酷使しがちな女性に向けて、佐藤先生に、仕事中や家庭でもできる簡単な予防法を教えてもらいました。
たったの2分!血行改善を促すエクササイズ
首は動かさずに胸をピンと張りながら、利き手で頭を前後左右からプッシュする、首の筋肉を鍛える運動です。
「特に同じ姿勢が長く続く仕事中に行うのが良いでしょう。その他にも、リラックスできる入浴中など、自分の生活シーンに合わせて筋肉量アップと血行改善を意識してください」と佐藤先生はアドバイスしています。
実際に、オフィスで実践してみると、椅子に座ったままでもできて、エクササイズの後は首まわりにじんわりとした温かさを感じることができます。どこでもできるので、読書の合間やテレビを見ながら、日常的に取り入れることができそうです。
仕事中には血行改善グッズを取り入れて
ピップマグネネック パールピンク 発売日:2018年3月12日(月)
仕事中の血行改善には、どこでも手軽に使える血行改善グッズがおすすめだそう。ピップマグネネックは、ピップ磁気治療器初の「首すじ」専用設計で首のこりを集中ケア。
首こりケアにプラス!意識したい4つの生活習慣
首の筋肉を鍛える運動や血行改善に加えて、首こり予防のために、次の4つの生活習慣に気をつけましょう。
・休憩をとる
同じ姿勢を60分以上続けないことが大切。1時間に1回析を立って血行を改善しましょう。
・睡眠時間を確保する
骨や筋肉を作るために必要な、6時間の睡眠を確保しましょう。
・食事
骨や筋肉の基礎を作るタンパク質を積極的に摂取しましょう。目安は1食に2種類です。
・適度な運動
全身の血行を良くするため無理のない範囲で運動を続けましょう。
放っておくと全身の不調にも影響を及ぼすことがあるという、首のこり。寒暖差が激しく疲労が溜まりがちな今の時期、日常的にできるセルフケアで、予防をしてみては。
(LAR編集長/日本化粧品検定1級 鈴木舞
外資系女性メディアに編集者として携わり、出版社勤務を経て、LAR編集長に。日々、美容と健康に役立つ情報にアンテナを張り巡らせている。)
【佐藤務先生 プロフィール】
稲毛病院 整形外科・リハビリテーション科/健康支援科部長 産業医
1963年、埼玉県志木市生まれ。1990年、国立宮崎医科大学卒業後、都内民間病院にて内科、外科、整形外科、リハビリテーション科、麻酔、ペインクリニック、救急、漢方、鍼灸、在宅医療を研修。1995年、稲毛病院整形外科入職。1996年に漢方肥満外来、1997年にビタミン外来、2000年に健康支援科を新設。専門は整形外科だが、予防から在宅医療まで総合医療を展開。栄養学を基本とするダイエットやサプリメントの研究を行い、その知識と指導力は各界で支持されている。昭和大学医学部統合医学科講師。健康スポーツ医。日本医師会認定産業医。
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